【古細菌】「ほとんど死んでいる」生物、海底地下の「古細菌」 地表や海洋にいる生物とは異なる遺伝子

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1 ◆NASA.emcN. @びらぼんφ ★
海底の地下深くには、原始的な微生物の巨大なコロニーが存在する。

まるで単細胞のゾンビのようなこの微生物たちはエネルギーをほとんど消費しない
ため、「生きている」というより「死んでいない」と言ったほうが的確かもしれない。

だが研究者たちは、これらの種が他の惑星に棲む生物に似ているかもしれないと
考えている。地球上でも、こうした微生物は全生物量の実に10%を占める可能性が
あるという。

このように主張する研究論文の主執筆者で、ペンシルベニア州立大学に所属する
Christopher House教授(地球科学)は、プレスリリースの中で次のように述べている。
「基本的にこれらの微生物は、われわれの通常の基準から考えると実質的には
ほとんど死んでいる。代謝を行なってはいるが、ごくわずかだ」

温度が低くて光が届かず、エネルギーに乏しい海底下の環境は、火星の地表下や、
木星の第2衛星エウロパの熱水噴出孔付近の厳しい環境によく似ている可能性がある。

「地球外にいる微生物がこれと全く同じ微生物だとは思わないが、同様のゆっくりとした
ペースで生きている可能性はある」とHouse教授は指摘する。

『米国科学アカデミー紀要』(PNAS)のオンライン版に7月23日付(米国時間)で掲載された
論文によると、メタゲノム解析を行なった結果、海底下にいる微生物は、地球の地表や
海洋にいる生物とは遺伝学的に異なることが判明したという。

[メタゲノム解析は、微生物培養という過程を経ずに、環境中の微生物がもつ核酸、遺伝子、
DNAのすべてを抽出、収集し、これらの構造(塩基配列)を網羅的に調べることで、
環境中の微生物の集合体がもつ遺伝子群を解析すること]

ここまでのソース:
http://wiredvision.jp/news/200808/2008080523.html
画像:http://wiredvision.jp/news/200808/2008080523-1.jpg
Wired Vision 2008年8月5日
(続く)