【細胞】細胞内カルシウム動態に依存しない破骨細胞の新規分化メカニズムを発見

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1 ◆KzI.AmWAVE @Hφ=Eφ ★

骨を吸収する細胞である破骨細胞の新しい分化機構を発見
−生体内では今まで知られていなかった破骨細胞の分化機構が働いていた−

 JST基礎研究事業の一環として、独立行政法人 理化学研究所 脳科学総合研究センターの
御子柴 克彦 グループディレクターと慶應義塾大学 医学部の松尾 光一 准教授は、骨吸収活性をもつ
破骨細胞の新しい分化制御機構を発見しました。

 骨粗鬆症患者は高齢化が進むにつれて増加傾向にあり、日本の骨粗鬆症人口は現在、1,000万人
以上といわれています。骨粗鬆症をはじめとする骨疾患は現代社会の大きな問題であり、骨疾患の
早期原因究明・新規治療薬の開発が望まれています。正常な骨形成では、骨の形成と吸収がバランス
よく行われています。しかし、このバランスが崩れ、破骨細胞による骨の吸収が骨形成よりも過剰に
行われると骨は脆くなり、老化の特徴の1つでもある骨粗鬆症へと発展します。そこで、破骨細胞の
制御機構を明らかにすることは非常に重要な課題と考えられています。

 これまでの多くの研究成果により、破骨細胞の分化や活性化に細胞内カルシウム動態が深く関わって
いることが明らかとなっています。本研究グループは長年、この細胞内カルシウム動態に重要なたんぱく質
であるイノシトール1、4、5-三リン酸受容体(IP3R)の研究を行っており、IP3Rノックアウトマウスを用いて
破骨細胞の研究を行いました。これまでの知見から、IP3Rノックアウトマウスでは破骨細胞の分化に異常
があるために骨の吸収が低下し、骨が硬いマウスとなることが期待されていましたが、予想に反してIP3R
ノックアウトマウスの骨は正常でした。

 本研究では、IP3Rノックアウトマウスの骨が正常である理由を明らかにするために解析を続け、細胞内
カルシウム動態に依存しない破骨細胞の新規分化メカニズムを発見しました。これは骨疾患の原因究明・
治療薬開発に大きく貢献するものです。

 本研究成果は、米国科学雑誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」の電子版で2008年6月9日の週
(米国東部時間)に公開されます。

科学技術振興機構プレスリリース
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20080610/index.html
2名無しのひみつ:2008/06/10(火) 21:05:18 ID:Ev485+59
で、なにを発見したですか?
公開してからスレ立てればよいものを。
3名無しのひみつ:2008/06/10(火) 21:07:54 ID:4o3u9gQc
御子柴先生やっぱすげえ…

それにしても、
JSTの金の使い方はあまり批判されないな。
湯水の如く使っているけどな。
4名無しのひみつ
記事見てていつも思うけど数年後には生理学や八栗学の教科書結構厚くなりそうだよね。
NEW薬理がますます難解になりそうだ。