医学や栄養学などの学識者16人で構成する「牛乳乳製品健康科学会議」
(会長・折茂肇健康科学大学学長)は18日、米アルバート・アインシュタイン医科大の
新谷弘実外科教授が著書「病気にならない生き方」(サンマーク出版)の中で、
「牛乳を飲み過ぎると骨粗しょう症になる」などと記したことに対する公開質問状への
回答書を公開、新谷医師の牛乳乳製品に関する主張は「科学的根拠がない」とする
見解を発表した。
同日、記者会見した折茂会長は、「新谷医師が回答書で言及・列挙している論文や
データは、内外の研究論文や臨床データの中から『牛乳は体に良くない』という結論を
導くために都合のよい部分だけで成り立っている」と指摘、科学的根拠はまったくないと
結論づけた。
「病気にならない生き方」は2005年7月に刊行され、130万部超のベストセラーと
なっている。新谷医師はこの中で、「市販の牛乳は『さびた脂』ともいえる」
「牛乳のカルシウムは、かえって体内のカルシウムを減らしてしまう」などと健康への
悪影響を主張。同会議は今年3月28日付で8項目の公開質問状を新谷医師に送付し、
科学的根拠の提示を求めていた。10月2日付で新谷医師から回答が寄せられたため、
内容を精査したうえで同会議の見解をまとめた。
新谷医師からの回答書と、回答書に対する同会議の見解は同会議の事務局である
日本酪農乳業協会のホームページで公開する。
TITLE:MSN産経ニュース
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http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/071218/sty0712181808000-n1.htm