経済産業省は5日、次世代のエネルギー資源として期待されるメタンハイドレートの埋蔵量について、
太平洋沖の一部の海底下に天然ガス換算でおよそ14年分の埋蔵量を確認したとの調査結果を発表した。
日本領内の近海には合計で100年分の埋蔵量があるとの推計もあり、経産省は春以降、海底下調査の
範囲を日本海側にも広げて埋蔵量の把握を急ぐ。
今回の調査は、太平洋沖の南海トラフのうち8分の1にあたる東海沖から熊野灘にかけての約5000平方
キロメートルが対象。海底に音波を当てる方法で、埋蔵量を調べた。その結果、埋蔵量が国内の天然ガス
消費量換算で14年分の1.1兆立方メートルあることが明らかになった。専門家によると、南海トラフの残りの
太平洋沖や、日本海岸の海底下にも埋蔵されている可能性が高いという。
メタンハイドレートの実用化は、原油価格が1バレル40―50ドル程度で採算にのるとされる。原油安の
時代が続いたため商用生産が遅れていたが、原油高で採算が確保できるようになり、脚光を浴びている。
日本経済新聞
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070305AT3S0501A05032007.html