【エネルギー】世界初、廃木材からバイオエタノール 堺に製造施設完成

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1ゲルググシュタインφ ★
廃木材からバイオエタノールを製造する世界初の施設が16日、大阪府堺市内に完成した。
年間1400キロリットルを生産し、ガソリンの添加剤として販売する。原油価格の高騰で、
バイオエタノールはガソリンに代わるエネルギー源として注目される半面、製造コストの
高さや税制の不利など価格面では課題も指摘される。

 製造施設の建設主体は、大成建設や丸紅、サッポロビールなど5社が出資する
「バイオエタノール・ジャパン・関西」(大阪市)で、総事業費は約40億円。商業用バイオエタノール
製造施設の稼働も国内初となる。

 施設では、約1センチ程度に粉砕した廃木材から糖分を収集後、特殊な菌で発酵させ、エタノールを
製造する。原料には建設廃材などを想定しているため、産業廃棄物の減量にもつながるという。

 海外のバイオエタノール製造は、トウモロコシやサトウキビなど農作物を原料とする場合が多く、
廃木材を原料とした例はない。バイオエタノール・ジャパン・関西は「廃材を利用した方がコストも安い。
一石二鳥だ」と話している。

 当面は環境省の実証実験向けに販売するが、今春以降は民間業者などにも販路を拡大し、
平成20年度には生産量を年間4000キロリットルまで引き上げる予定。

 課題は、1リットルあたりの製造原価でガソリンの約2倍となるコストだ。バイオエタノールは
ガソリンに3%混ぜて使うが、現行制度ではガソリン段階とガソリン混合段階の2度、揮発油税
がかかるという。同社は「エタノール販売だけでは収支が合わない。廃材の処理費と合わせ、
採算を取りたい」と話している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070117-00000005-san-bus_all