京大にiPS細胞研究センター 文科省が総合戦略案
京都大の山中伸弥教授らのチームが体細胞から万能細胞(iPS細胞)の作製に成功したことを受けて、
文部科学省は20日、今年度中に研究者間のネットワーク組織「iPS細胞研究コンソーシアム」を
立ち上げることなどを柱とする総合戦略案をまとめ、科学技術・学術審議会ライフサイエンス委員会で公表した。
案によると、コンソーシアムは京大に設置される「iPS細胞研究センター」を中心に組織する。
コンソーシアム内では、研究用に限り細胞の提供を原則無償とし、研究環境を整える。
特許についても、京大に専任の知的財産専門家をおいて取得を支援するほか、
米国での知財の取り扱いに関する調査なども支援する。
さらに文科省は、今年度中に、幹細胞・再生医学戦略委員会を設置するほか、
年内をめどに治療への応用などを目指す研究を公募する。
渡海文科相は委員会の席上、「多くの研究者で情報を共有し、オールジャパンの体制で支援していく必要がある。
基礎から臨床までの支援は首相も明言しており、霞が関総力をあげて支援していきたい」と語った。
http://www.asahi.com/science/update/1220/TKY200712200096.html