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376名無しのひみつ
 脳冷却→てんかん抑制を実証…山口大医学部、米専門誌に発表


 脳の神経細胞の異常な活動により、けいれんなどの発作を起こす「てんかん」について、
山口大医学部(山口県宇部市)の研究チームが電子部品で脳を局所的に冷やして発作を抑えることに成功し、
米国の医学術論文専門誌ジャーナル・オブ・ニューロサージェリーや日本の総合医療誌に発表した。
 この手法を用い人の脳で発作の抑制を実証したのは世界初という。
同大工学部(同)と共同で脳内に埋め込む冷却装置を開発中で、
専門医らは「発作をコントロールできるようになる可能性がある」と期待している。

 ◆原因電流の減少に効果
 同大によると、てんかんは人口1000人当たり8人がかかり、
うち約2割が発作を抑制できない難治性。通常は薬の投与か、
異常を起こした神経細胞の切除で治療するが、言語や運動などをつかさどる部分は切除できない。
 研究チームは実験動物の大脳皮質にてんかんの要因となるカイニン酸を埋め込み、
25度以下に冷却。神経の細胞膜が安定し、異常な興奮を起こす電流が約4割減少することを確認した。
これをもとに、コンピューター内の冷却にも使われる小型電子部品「ペルチェ素子」で
脳を冷やす3例の臨床試験を行ったところ、発作を招く電流が大幅に減少。
先天的な脳の異常がある2歳の男児の場合、脳を22度まで冷やすと電流の8〜9割が消えた。

 ◆埋め込み型冷却装置を開発中
 研究チームは工学部と共同で脳波解析、バッテリーなどの機能も持つ、
同素子を用いた埋め込み型の冷却装置を開発中。脳の異常電流を感知して脳の冷却を始め、
電流が収まれば温度を元に戻すことで、切除できない脳の部分に起因する発作を抑えられるという。研究チームの藤井正美・准教授(49)(機能神経外科)は「埋め込む装置をいかに小型化するかが今後の課題」としている。
 日本てんかん外科学会の前会長で、国立精神・神経センター武蔵病院の大槻泰介・手術部長は
「摘出困難な個所に発作原因がある患者にとって、発作をコントロールできるようになる可能性がある」
と話している。

読売新聞
ttp://kyushu.yomiuri.co.jp/news/ne_07051606.htm