米カリフォルニア大学リバーサイド校の研究者らは、膵臓(すいぞう)から分泌されるホルモンである
インスリンを傷口に塗ると回復が早まることを発見した。動物実験で効果を確かめた。
どんな細胞や分子に働くかもわかっており、同じ効果を持つ安価な物質を開発できれば治りにくい傷の
治療薬になるとみている。
ラットを使って実験したところ、インスリンを塗った方が表皮の細胞が早く傷口を覆い、真皮の細胞
による血管の再形成も早まった。人の細胞株を使った実験では、皮膚の細胞の増殖や移動を促し、
微小血管の内皮細胞の移動を促進する効果があることもわかった。
[2006年12月13日/日経産業新聞]
http://health.nikkei.co.jp/news/top/index.cfm?i=2006121207215h1