これは、大手電機メーカーの日立製作所が開発したもので、人がものを考え
たりすると脳の特定の場所で血液の量が変化することを利用しています。
今回は、赤外線を使った装置で脳の血液の流れを計り、短期的な記憶を
つかさどる部分が活発に働いて血液の量が増えると、電子機器に電気が
流れる仕組みを作りました。
実験では、人が暗算を始めるとほぼ同時に電動の鉄道模型が動き出し、
暗算などをやめれば模型が止まる様子が確認できました。
この技術では、体中の筋肉が徐々に動かなくなる難病のALS=筋いしゅく性
側索硬化症の患者が脳の血液の変化を利用して「はい」か「いいえ」か意思を
伝える装置がすでに実用化されていますが、今回は初めて電子機器を制御
できるようになり、難病患者向けの福祉機器などへの応用が期待されています。
開発にあたった小泉英明フェローは「ゲーム感覚で楽しみながらリハビリが
できる福祉機器など、さまざまな応用を考えていきたい」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/2006/12/12/d20061212000144.html (動画あり)