シリコン用の優れた研磨粒子
半導体の基板材料であるシリコンウエーハの研磨、平坦化にはナノサイズの研磨粒子が
必要だ。球状のセリアナノ粒子を作る新しい技術は、集積回路業界にとって朗報となるだ
ろう。
通常、研磨粒子は、細かい霧状の金属前駆体を焼き、その後、急速冷却して作られる。
このような工程で作られたセリア粒子では、シリコン表面を平坦化するどころか傷つけて
しまう変則的な面が形成される場合がある。
Xiangdong Fengらは、より球状のセリア粒子を作るべく、霧状の金属にチタニウムを加
えた。チタニウムは融解し、結晶セリアナノ粒子を包み込む殻を形成した。これによりセ
リアナノ粒子の球状度が高くなる。新しいナノ粒子により、研磨傷の80%低減とシリカ除
去率の50%上昇が実現する。
Science Highlight 2006年 6月 9日(金)
http://www.sciencemag.jp/highlights/index.html セリア(セリウム酸化物)の多面体ナノ粒子を単結晶ナノ球に変換する
Xiangdong Feng, Dean C. Sayle, Zhong Lin Wang, M. Sharon Paras, Brian Santora, Anthony C. Sutorik, Thi X. T.
Sayle, Yi Yang, Yong Ding, Xudong Wang, and Yie-Shein Her
Science 9 June 2006: 1504-1508.
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