【ナノテク】ナノサイズのフラスコを使って水中で酵素と同じレベルの精密有機合成に成功

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1 ◆KzI.AmWAVE @Hφ=Eφ ★

 JSTは、分子の自己組織化により組み上がるナノメートルサイズのかご状化合物を
"ナノ"フラスコとして利用することで、酵素に匹敵する高い反応位置の選択性と高い
触媒回転数(一つの触媒が反応系内で触媒作用を行う回数)を示す新たな有機合成
反応の開発に成功しました。

 生体内では、タンパク質の自己組織化により形成されたナノサイズのポケットの利用
によって、水中で高選択的でかつ高効率な有機合成反応(酵素反応)が行われています。
この仕組みを模倣し、酵素ポケットに匹敵する反応空間を人工的に構築する試みが
数多く行われていますが、未だに十分な容積をもった空間の構築やその中での
高選択性の発現、高い触媒回転は達成されていませんでした。

 本研究では、合理的に設計した有機分子と金属イオンの自己組織化により、ナノメートル
サイズのかご状化合物を組み上げ、それを"ナノ"フラスコとして利用することで、水中で、
前例のない位置特異的および触媒的ディールス・アルダー反応を達成しました。
今回開発した自己組織化"ナノ"フラスコを用いた有機合成手法は、これまで反応位置の
制御が難しいために作れなかった新規化合物の合成や、医農薬の分野で触媒回転数が
低いために省資源、低コストでの合成が実現できなかった重要な化合物の新しい合成
手法として、また有機溶剤を使わずに水を溶媒とした環境調和型の工業触媒への利用
などが期待されています。

ソース
http://www.jst.go.jp/pr/info/info280/index.html

Diels-Alder in Aqueous Molecular Hosts: Unusual Regioselectivity and Efficient Catalysis
Science 14 April 2006: Vol. 312. no. 5771, pp. 251 - 254
DOI: 10.1126/science.1124985
http://www.sciencemag.org/cgi/content/abstract/312/5771/251
2名無しのひみつ:2006/04/16(日) 23:49:12 ID:urmfkcE5
2get
3名無しのひみつ:2006/04/17(月) 00:10:44 ID:W1IyaNCQ
うんうん たいしたもんだ。期待してるぞ。

              ???
4名無しのひみつ:2006/04/17(月) 00:20:03 ID:h0V1JEBs
自己組織化の原理が良く理解できない

原子レベルではランダムに動いているだけなのに、
そこからなぜ自己組織化が生まれるんだ?

例えば、誤差である方向性が突出したとしても、
その方向性は、すぐにエントロピーで打ち消されてしまうと思うんだが。
5名無しのひみつ:2006/04/17(月) 00:39:17 ID:JItqSEpE
あるエネルギーの平衡を越えたら
入れ物の形で留まるとか

あるいは
形が無くなる前に、反応が終われば
問題ないでしょ
6名無しのひみつ:2006/04/17(月) 11:29:12 ID:GIof4klR
これはすごいこと・・。
なんだろうな・・たぶん。
私には、単なるお経に聞こえるが。
7名無しのひみつ:2006/04/17(月) 11:32:52 ID:tH+DD/rX
>>4
パターンがあるから。DNAが組みあがるのがそんなに不思議?
あと、一旦組みあがり始める(核ができる)とそれを足場にして
次々どんどん組みあがっていくようになっていると
どんどん自己組織化が進む。
8名無しのひみつ:2006/04/17(月) 11:36:18 ID:tH+DD/rX
東大の藤田先生ですね

http://www.sciencemag.org/content/vol312/issue5771/images/large/312_251_F1.jpeg

ディールス・アルダーは狭いところに閉じ込めればなんとなく進むと思うけど
ターンオーバーはどうやってるんだろう?
9名無しのひみつ:2006/04/17(月) 13:17:37 ID:cj2Mp3lT
JSTって何の略かなと思ったら科学技術振興機構か、しらん
酵素がターンオーバー大きいのは何でだっけ・・・忘れちゃった
選択性が高いと自動的にターンオーバー大きくなるんだっけ?
とりあえず、ディールス・アルダー反応って久しぶりに聞いた、懐かしい
反応として難しそうなイメージはないんだが、モデルケースなのかな?
10名無しのひみつ:2006/04/18(火) 18:36:23 ID:9uBhZedD
>>7
例えば水の入ったビーカーに赤い溶液をたらせば、赤い溶液は拡散する。

原理上は赤い溶液が拡散しない可能性もあるだろうが、
そのパターンが極地的に起こっても、すぐにかき消される。

ある現象が突出したとしても、それはすぐに打ち消されるんじゃないか?
11名無しのひみつ:2006/04/19(水) 02:42:47 ID:Z2kso6CS
たとえばその赤い溶液を飽和濃度にしてから冷却すると
結晶の自己組織化が進むんだが、見たことないかな。
12名無しのひみつ
系全体のエントロピーと部分のエントロピーを混同して、
第二法則を考えるから、間違えるんだよな。