高純度の2層チューブ開発 新型ディスプレー実現へ
産業技術総合研究所(茨城県つくば市)は7日、高純度で2層になった炭素の管、カーボンナノチューブ
の合成法を開発したと発表した。チューブが2層になる成功率は85%以上、カーボンの純度も99・95%
と世界最高レベルに達したという。
2層チューブは、従来より低消費電力で寿命が長く明るい新型ディスプレーの材料として注目されている。
研究グループは、基板に触媒を載せ、炭素と微量の水分を含んだガスを加熱。触媒の量を制御すること
により、従来より長い2・2ミリの均一な2層チューブ合成に成功した。また、大手陶器メーカーのノリタケ
カンパニーリミテド(名古屋市)と共同で、チューブを電極として成長させ、電子を放出させることにも成功
した。
両者は今後、生産の効率化と低コスト化を進め、災害時にバッテリーで使える低消費電力型ディスプレー
の3年後の商品化を目指すという。
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