【気象】台風の眼の内部の風を初めて解明、上昇・下降流が複雑に混在=京大

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1 ◆KzI.AmWAVE @Hφ=Eφ ★

 従来、台風の眼の内部は下降流となっていると考えられていた。しかしながら今般、
京都大学生存圏研究所 深尾 昌一郎教授とオクラホマ大学研究員 手柴 充博博士らの
共同研究から、眼の内部では上昇流・下降流が激しく入れ替わっていることが初めて
明らかにされた。この結果は近日中に米国地球物理学連合「ジェオフィジカル・リサーチ・
レター」誌上で発表される。

 従来、台風中心付近(眼の内部)の構造は航空機やレーダーを使った観測で調べられ
てきた。しかし航空機観測は高度分解能が粗く、一方レーダーでは眼の内部には降水が
無いため観測そのものが不可能であった。

 気象庁ウィンドプロファイラネットワーク(WINDAS)では、全国31ヶ所に設置されたウィンド
プロファイラ(大気レーダー)により上空の風を天候によらず連続観測できる。

 本研究では、鹿児島県名瀬市に設置されたウィンドプロファイラデータを解析し、上空を
通過した台風0310号の眼の内部の風を調べた。台風は日本列島に近づき、上陸すると、
海水温が低い、地形の摩擦の影響を受けるなどして、急速に衰弱しその構造を変化させる。
しかし名瀬付近では比較的海水温も高く、また離島のため地形摩擦の影響も受けにくいため、
最盛期の台風の構造が克明に捉えられた。

 これまで、台風の眼の内部では、雲が形成されないため、また台風の壁雲での降水を
形成するための補償流として、比較的一様な下降流が卓越していると考えられてきた。
下降流の大きさは航空機観測から約1m/sとされてきた。しかしながら、今般観測した台風
0310号では、上昇流と下降流が激しく入れ替わる構造が初めて捉えられた。また、一般に
上昇流があるとその付近の成層状態によって雲を形成しうるが、眼の内部の高度2km以上
では安定しかつ乾燥しており、このため上昇流があるにも関わらず雲を形成できない環境
にあることが明らかとなった。

 さらに眼の上層(7km以上)では、非常に乾燥した大気が、台風前面に後面よりもより
低高度まで存在していることが見出された。降水帯の近傍に乾燥大気が存在すると成層
状態をより不安定にさせ、降水帯をより強める。台風前面の強雨はこの乾燥大気の存在も
原因と考えられる。

従来、このように台風の眼の内部の風を観測した例はなく、この成果により台風進路の
数値予報が改善されることが期待される。

京都大学ニュースリリース
http://www.kyoto-u.ac.jp/notice/05_news/documents/051222_1.htm
2名無しのひみつ:2005/12/30(金) 21:26:14 ID:QPOAgnuo
2
3名無しのひみつ:2005/12/30(金) 21:34:29 ID:8HHrXURt
いつまでこんなことやってるの?
4名無しのひみつ:2005/12/30(金) 21:50:55 ID:pzxid6OR
昔ナイトスクープで台風の目を撮影する為に
追いかけるってやったね!
5名無しのひみつ:2005/12/31(土) 01:59:27 ID:Z0R4sgDA
えー、昔昔から退役したB-29観測機で観測していたやんかー。
6名無しのひみつ
この記事、当日の京都新聞に載ってたな……