【ロケット/自作火薬式】第1回種子島ロケットコンテスト準優勝!内藤旭惠さん =ミサイル*HIIA

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 自作の火薬式ロケットで、
飛行高度、発射点と落下点間の距離の短さ
を競った今回の大会。
参加チームの多くは全国の工学部の学生たち。
数十cmのミニロケットを時間をかけ丹念に制作してきた。
その中で機械工学を専門としない内藤さんは、
就職活動の合間をぬってわずか3日で集中的に作り上げ、見事準優勝した。

 幼い頃から「おままごと」より機械いじりに熱中していた。
「周りに特殊な友人が多かったんですよ」
と笑うが、「普通」の枠に自分を押し込めなかったからこそ、今の彼女がある。
家の芝刈り機を分解したり、写真画像を加工したり、父親が携わる都市開発の現場を見学する
のが大好きな一人の少女は、テレビで毛利衛さんの宇宙飛行を見て以来、
宇宙の虜になった。
院では機械製造工程におけるバーチャルリアリティーの研究に励む傍ら、
国内外の宇宙開発施設を廻り、エンジニアとして宇宙に携わる道を模索してきた。

 今回の勝因はミサイルとH2Aロケットの特徴を兼ね合わせたこと。
「ミサイルのように鋭い先端とその近くに付けたウィングが、風を切り裂き高度を稼ぐ。
そして、後部のウィングが安定性を保つんです」。
この独自の発想は、父親の影響でよく見ていた
航空自衛隊やアメリカ空軍などの映像からヒントを得た。
「この賞は研究とは直接関係ないから、
後日、先生や友人に知られた時には、ちょっぴり恥ずかしくて(笑)」。
とにかく笑顔。自分のやっていることが好きでたまらない様子。

 子どもたちのために有志で宇宙・科学教室も開催している。
宇宙の可能性、地球の仕組みや科学を教えながら、
ここから一人でも将来の宇宙飛行士が生まれたらいいなと心底思っている。
卒業後は航空宇宙事業部のある会社に就職。
「夢は完全に日本の力だけで有人飛行を実現させることです」。
力強く答えた彼女の未来は、どこまでも深く蒼い宇宙に温かく迎えられるはずだ。

http://www.waseda.jp/student/weekly/contents/2005b/081c.html