【医学】がん幹細胞:消化器などから発見=九大研究グループ

このエントリーをはてなブックマークに追加
1T.O.L.A. ◆MYWAY4076w @科学屋さん φ ★

 九州大学生体防御医学研究所(大分県別府市)の森正樹教授(50)の研究グループは
2日、消化器のがんの「幹細胞」とみられる細胞を、食道や胃、肝臓などから見つけた
ことを明らかにした。がんの幹細胞が見つかれば、これをたたくことでより効果的な
治療ができると考えられている。成果は米国の専門誌「ステムセルズ」11月号に
掲載される。

 幹細胞は、臓器などを構成する細胞のおおもとになる細胞を指し、さまざまな種類の
細胞に変身(分化)する能力を持っている。

 これまでがんは「幹細胞が分化した後の、普通の細胞ががん化する」と考えられていた。
しかしがん患者に抗がん剤を投与したり、放射線治療をすると、いったん腫瘍(しゅよう)が
小さくなっても再びがんが増殖を始めることが多い。これは「がんの中に死滅しにくい
幹細胞が存在し、これががんを作り出す」と考えれば説明がつき、実際に白血病や乳がん、
脳腫瘍ではがん化した幹細胞が見つかっている。

 森教授と九大医学系学府大学院3年、原口直紹さん(32)らは、手術で摘出された人間の
消化器がん(食道、胃、大腸、肝臓、すい臓)の組織を使い、がん幹細胞を探した。その結果、
(1)抗がん剤に強い耐性を持つ
(2)自分と同じ細胞を作る複製能力以外に、自分とはやや違った細胞を作る分化能力もある
(3)動物に移植すると、普通のがん細胞に比べて100倍以上の腫瘍を作る−−
という性質を持った細胞を発見した。がん幹細胞の可能性が高いという。

 放射線医学総合研究所(千葉市)は今年2月、人間の食道がんの組織からがん幹細胞と
みられる細胞を発見したと発表している。九大グループの研究は多くの臓器で幹細胞の
可能性がある細胞を見つけたのが特徴だが、森教授は「幹細胞を見つける方法論や条件
設定に詰めなければならない問題があり、現段階でがん幹細胞と確定したとまではいえ
ない」と話している。

 ◇ことば…幹細胞(ステム・セル)
 さまざまな細胞の「たね」になる細胞。普通の細胞は自分と同じ細胞を作り出す能力しか
ないが、幹細胞は異なった種類の細胞に変身(分化)もできる。例えば血液の中にある造血
幹細胞は赤血球や白血球に変化し、骨髄幹細胞は血管や心筋などを作り出すこともできる。
受精卵から人工的に作る胚性幹(ES)細胞は再生医療の分野で注目されている。

ソース:毎日新聞
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20051103k0000e040008000c.html
2名無しのひみつ:2005/11/03(木) 10:38:39 ID:g0MQlzRG
消防の方から来ました。
3名無しのひみつ:2005/11/03(木) 10:49:53 ID:WkDDUB9e
このスレはのびない。

が、おもしろい。
4名無しのひみつ
がんについてはまだまだ判らないことが多いな。