【ワシントン28日】地球温暖化の影響は、欧州西部では今世紀に、
地中海沿岸部とアルプスで最も大きくなるとの研究結果を欧州の16の
研究グループが28日発行の米科学誌サイエンス最新号に発表した。
これらグループは現在から2080年までに気温上昇が環境と人間に及ぼ
すインパクトについて極めて精密なコンピューターモデルをつくって調べた。
(写真は今年8月にスペインで起きた山火事。北西部のインフェスタで)
これによると、地中海地域では水不足、山火事発生リスクの増大、土
地の特徴的な樹木の分布の北方へのシフト、農業生産力の減退などが
起きると予想される。水不足深刻化で水源地に近い山間部に移る住民
が増える。灌漑と観光事業用の地下水くみ上げが増加するため、水不
足は一層深刻化するという。
アルプスで雪が十分に降る高度も現在の標高約1300メートル以上から
1500−1750メートル以上に高くなる見込み。雪線が300メートル高く
なると、スイスのスキー可能地域は大幅に減少する。
欧州の平均気温は80年までに2.1−4.4度上昇する見通し。〔AFP=時事〕
ソース
http://news.goo.ne.jp/news/jiji/science/20051030/051028150747.k1sxrtzo.html