脳卒中で半身がまひした人のリハビリを支援するロボットスーツの試作機を、
松下電器産業の子会社「アクティブリンク」(京都府精華町)と大阪大、神戸学院大などの
研究チームが完成させた。
正常に動く側の腕や手首を曲げ伸ばしすると、その動きをセンサーが察知し、まひのある側の腕も
同じように動かすことができる。この動作を繰り返すことで、機能の回復をはかる。
近く医療機関での実証試験を始め、08年春の商品化をめざす。
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ttp://www.asahi.com/business/update/1016/image/OSK200510150019.jpg 【写真】脳卒中リハビリ用「着るロボット」の試作機=神戸市の新産業創造研究機構で
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メッシュのジャケットタイプの「着るロボット」で、
腕の部分に筋肉の動きをとらえる四つの圧力センサーがある。
健康な側の腕を曲げ伸ばしすると、この運動データをもとに圧縮空気が送り込まれ、まひのある側の
腕に取り付けられた8本のゴム製の人工筋肉が伸縮。健康な腕と同じように動く。
アクティブリンク社が開発を進めていたロボットスーツにリハビリ関係の専門家が注目し、
昨年夏から開発を進めてきた。
実証試験は、財団法人新産業創造研究機構(神戸市)が中心となって進め、
兵庫県立総合リハビリテーションセンター(同市)などの医療機関が協力する。
まず年内に、理学療法士らリハビリの専門家に装着してもらい、安全性などを検討。
来年1月からは軽度の脳卒中患者にも参加してもらい、最終的には複数の医療機関で10〜数十人の
患者が使って効果や改善点などを詰める。
装着部の重さは約2.5キロだが、さらに軽量化を図り、1台25万円程度で販売する予定。
潜在需要は、国内だけで約90万人と推計している。
同機構は脳卒中患者らの歩行を支援するロボットの開発も進めており、今年度からの3年間に
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から計約3億円の開発補助金が出る見込みだ。
研究チームの中川昭夫・神戸学院大教授(作業療法学)は
「このロボットが普及すれば、在宅患者のリハビリを長期間支えることが可能になる」と期待している。
ソース:
脳卒中のリハビリにロボットスーツ 08年商品化へ - asahi.com
ttp://www.asahi.com/business/update/1017/042.html