【物理/超伝導】日立、MgB2超電導物質を用いた高温超電導システムの永久電流運転に成功
1 :
CTRONφ ★:2005/09/16(金) 00:01:37 ID:???
MgB2超電導物質を用いて
高温超電導システムの永久電流運転に世界で初めて成功
1.5テスラの高磁場を実現し、超電導システムの小型化、軽量化、低コスト化に道を拓く
株式会社日立製作所 日立研究所(所長:小豆畑 茂/以下、日立)及び
独立行政法人物質・材料研究機構(理事長:岸輝雄/以下、物材研)は、
2001年に青山学院大学で発見された臨界温度*1が摂氏マイナス234度の
二ホウ化マグネシウム*2 (以下、MgB2)超電導物質で作製した超電導システムを用いて、
世界で初めて永久電流運転*3に成功しました。この成果は、超電導システムにおいて、
これまで冷却用に使われてきた液体ヘリウムを使うことなく、1.5テスラという高い磁場を、
均一かつ安定的に実現することができる可能性を示した技術です。これにより、
超電導磁石を装置の心臓部として活用している医療用MRIシステム*4(以下、MRI)や、
たんぱく質の解析などで使う核磁気共鳴分光システム*5(以下、NMR)、
超高速を実現する超電導リニアモーターカーなど、さまざまな分野において、
装置の小型化、軽量化、低コスト化が可能になるものと期待されます。
MRIやNMR、リニアモーターカーといった分野において、超電導磁石は装置の心臓部を
構成するデバイスとして活用されています。こうした分野へ活用する超電導磁石には、
高い磁場を均一かつ安定的に発生することが求められており、現在は、液体ヘリウムを使用して、
ニオブ・チタンやニオブ・三・スズを、約マイナス270度まで冷却することにより、
超電導状態を作り出すことによって、そうした条件を充足しています。しかし、そのためには、
液体ヘリウム冷却設備を必要とするため、装置の大規模化や高い運転コストが避けられません。
超電導システムの小型化、軽量化、低コスト化を実現するために、従来の材料に比べて
より高い冷却温度で超電導状態が実現でき、液体ヘリウムを不要とする、材料が求められてきました。
2001年に青山学院大学で発見されたMgB2は、臨界温度が摂氏マイナス234度と、
これまでより高い温度で超電導状態を実現することができます。これにより、液体ヘリウムを
使用せずに、超電導状態を作ることが可能になるため、小型化、軽量化、低コスト化を図ることができます。
今回、MgB2超電導体の表面酸化を抑制する技術を開発したことや超電導線同士を
非常に低い抵抗値で接続したことにより、MgB2超電導物質を用いた高温超電導システムを構築し、
世界で初めて永久電流運転に成功しました。さらに、超電導システム内の最大発生磁場は、
MRIなどへの応用に必要な磁場、約1.5テスラ*6を達成し、液体ヘリウム1.0テスラ中の測定で
一平方センチメートルあたり80万アンペアの高い臨界電流*7密度を有するMgB2超電導線を
実現したことにより、MRIやNMR、リニアモーターカーといったさまざまな分野における活用が
より現実的になると考えています。
本成果によって、高い臨界温度を有するMgB2超電導物質を、永久電流運転が必要な
MRIなどの超電導システムに応用することで、液体ヘリウムを使用せずに、小型化、軽量化、
低コスト化が可能となり、システム全体の30%以上の大幅なコスト低減と、システム全体の
40%以上の軽量化が期待できます。
なお、本開発の成果は、2005年9月19日からイタリアで開催される
19th International Conference on Magnet Technologyにて発表します。
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=110634&lindID=4
2 :
名無しのひみつ:2005/09/16(金) 00:08:11 ID:CZAgzVEK
この超伝導テクノロジーは、遺棄ペットの増加問題に歯止めをかけますか?
3 :
名無しのひみつ:2005/09/16(金) 00:13:23 ID:cJ1ZtOpb
常温超電導は無理か・・
4 :
名無しのひみつ:2005/09/16(金) 00:21:53 ID:sdSJLXyL
そんなまんどくせーもん作ってどうなるっつーの?
通り魔をすべて抹殺できんの?それとも日立洗濯機のモーターにでも?
5 :
名無しのひみつ:2005/09/16(金) 00:57:09 ID:ePP0XVcn
せめて液体窒素温度までいけばな
6 :
名無しのひみつ:2005/09/16(金) 01:00:39 ID:CYqmjQ2b
-196までは無理だったか・・・
で、液体窒素って易いのか?
7 :
名無しのひみつ:2005/09/16(金) 01:40:11 ID:kEEmubBk
科学ニュース板ってなんかレスレベルが中高校生だな 、、
所詮ニュース系板だからか
8 :
名無しのひみつ:2005/09/16(金) 01:46:08 ID:ZXgbUnuC
>>6 俗に、液体窒素がジュース、液体ヘリウムがナポレオンっていうね。
9 :
名無しのひみつ:2005/09/16(金) 02:14:18 ID:T6SjYqed
>>6 液体窒素50から100円/g
液体ヘリウム1000から1200円/g
アメリカだと液体ヘリウム200円から300円/g
製造装置を持っているところや閉鎖系組んでいるとこだと単価は違ってくるが。
10 :
名無しのひみつ:2005/09/16(金) 03:06:04 ID:ZXgbUnuC
>>9 ヘリウムはウィスキーくらいか。液体He垂れ流しの実験やってるの見たことある
11 :
名無しのひみつ:2005/09/16(金) 04:50:25 ID:dDcQxwPf
頭良い奴ばっかりだったらニュースとして流さなくてもいいべさ
12 :
名無しのひみつ:2005/09/16(金) 05:55:56 ID:ad6QefVT
>>システム全体の30%以上の大幅なコスト低減と、システム全体の40%以上の軽量化
ハァハァ
これでリニア中央新幹線にまた一歩近づいた
日立製作所の中の人これからもガンガレ
13 :
名無しのひみつ:2005/09/16(金) 08:11:40 ID:gvvM9irP
MgB2って、秋光さんの発表直後に美味しいとこの特許はアメ企業に押さえられたと聞くが・・・
14 :
名無しのひみつ:2005/09/16(金) 09:09:31 ID:g+hpvDc7
うわーすげぇ日立
こんどのノーベル章は、日立がもらうかも
15 :
名無しのひみつ:2005/09/16(金) 09:25:56 ID:pUXUH6ll
>>10 なんて無駄遣いを・・・
だいたいどっかにHe回収装置がついてると思うんだが。
16 :
名無しのひみつ:2005/09/16(金) 09:36:33 ID:gvvM9irP
回収&液化のコストを考えたら、よほど大口のユーザーで無い限りは使い捨てのほうが安かったりするらしい
某大学で液体ヘリウムの運搬用コンテナに直に測定用ロッドを突っ込んでるのを見たことある
17 :
名無しのひみつ:2005/09/17(土) 02:23:51 ID:hRKRPPQM
>>16 買うほうが安い、っていうのはまあ、いわゆる
まことしやかなestimationなわけなんだけどな。
ある程度(年間1万リットル)くらいで寄り集まれば
自前で液化するのがいいだろう。
もひとつ、値段だけじゃない部分とかもな。
少なくとも、折れは買うなんてメンドクセことはゼターイいや。
100L注文したら100Lもってこいってんだ、途中で蒸発なんて許さん。
あ、それからヘリウムのベッセルにつっこむのは別に普通。
トランスファーのロスを防げる面もあるし。
>>6 液体窒素はローリーとかで買うとリッター2〜30円てとこ。
18 :
名無しのひみつ:
>>12 現状のリニア用低温ニオブチタン超電導磁石の最新タイプは液体ヘリウム
も液体窒素も完全リサイクルとなっていて、信頼性・耐久性もすでに
検証されたから、少なくてもリニア営業線開業直後はそのニオブチタン超電導磁石
で営業走行するんじゃないかな。
それでも、日立の今回の壮挙はいろいろな点で、雄渾壮大な意義がある。そのひとつはリニア用
超電導磁石(低温・高温超電導磁石とも)で一歩進んでいる東芝との激しい競争ができることになり
たとえば超電導磁石連続配置(現在は間欠配置)が安いお金になる可能性が
開けたことだろう。この超電導磁石連続配置はもちろん減圧チューブ内走行
の亜音速さらに超音速リニアが目標なのだが、そろそろ国家の補助金で鉄道総研などで本格的に
国家事業として研究しなければなるまい。