【分子生物学】生命の遺伝暗号表を構築するタンパク質の立体構造を解明

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1T.O.L.A. ◆MYWAY4076w @科学屋さん φ ★

 東京大学は独立行政法人理化学研究所(理研)と共同で、生命の遺伝暗号表を構築して
いるアミノアシルtRNA合成酵素のうちの1つ、ロイシルtRNA合成酵素(LeuRS)とロイシン用
tRNAの複合体の立体構造を、大型放射光施設(SPring-8)を利用して決定した。LeuRSが
どのようにロイシン用tRNAを認識しているかが明らかになり、生命の遺伝暗号表の構築
原理が1つ理解された。

 本研究成果は、米国科学誌 Nature Structural & Molecular Biology 2005年9月12日
オンライン版に掲載される。

ソース:
http://www.spring8.or.jp/j/new4.html

関連スレ:
【研究施設】スプリング8、来年9月から有料化…研究者ら批判
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1126171104/
【科学】超微細構造解析に光、文科省がX線レーザー施設建設へ
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1125205400/
【分子生物】わずかな構造変化でタンパク質が獲得する機能のメカニズムを解明=理研など dat落ち
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1122200453/
スプリング8で爆発事故(05/07/02)
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1120296098/
【生化学】非天然アミノ酸をたんぱく質に導入する鍵となるアミノアシルtRNA合成酵素の結晶構造解析 dat落ち
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1106937045/

原著論文:
「Aminoacylation complex structures of leucyl-tRNA synthetase and tRNALeu reveal
two modes of discriminator-base recognition」
Ryuya Fukunaga, and Shigeyuki Yokoyama, Nat. Struct. Mol. Biol.,
Published online: 11 September 2005, doi:10.1038/nsmb985
2名無しのひみつ:2005/09/13(火) 23:26:56 ID:76eYYut/
また理研か。
3[´Д`]エンジン全壊 ◆BrEAKNeQmw :2005/09/13(火) 23:29:54 ID:Lvk2N7GK BE:201432274-##
またスプリング8か。
兵庫県民として、こういう税金の(ry
4NAO ◆NAO/2MXDEk :2005/09/13(火) 23:37:33 ID:qT17IFBM
(´・ω・) そのSPring8に、今日行ってきたわけですが・・・
5名無しのひみつ:2005/09/13(火) 23:39:32 ID:U+/IzZgx
>>4
詳しく
6名無しのひみつ:2005/09/13(火) 23:41:48 ID:4hI2FBs1
また横山さんか。絶好調だな。
7NAO ◆NAO/2MXDEk :2005/09/13(火) 23:43:47 ID:qT17IFBM
>>5
詳しくも何も、あの大きなドーナッツの中に用事があったのですよ。
(´・ω・)
8科学屋さん φ ★:2005/09/13(火) 23:50:21 ID:???
>>1の原著論文のリンク貼り忘れたので、貼ります。
http://www.nature.com/nsmb/journal/vaop/ncurrent/abs/nsmb985.html

あともう一報ありました。
「The crystal structure of leucyl-tRNA synthetase complexed with tRNALeu
in the post-transfer?editing conformation」
Michael Tukalo et al., Nat. Struct. Mol. Biol.,
Published online: 11 September 2005, doi:10.1038/nsmb986
http://www.nature.com/nsmb/journal/vaop/ncurrent/abs/nsmb986.html
9名無しのひみつ:2005/09/14(水) 00:11:02 ID:IJbR/6YS
放射光つこても切手収集と大差ないがなw
10名無しのひみつ:2005/09/14(水) 00:15:58 ID:bI6SYiKb
論文タイトルを見るにタンパク質とtRNAの複合体の状態での立体構造を解明したことに意義があるようだな。
11名無しのひみつ:2005/09/14(水) 00:51:08 ID:W72+pxUS
こういう基本的なことが、まだ概念や傍証だけで、
現実の構造としては明らかになっていなかったことに驚いた。
12名無しのひみつ:2005/09/14(水) 01:57:18 ID:t5f9DZFw
院生くずれで暇人の俺が来ましたよ。

一般には全く知られてないが、このロイシルtRNA合成酵素(LeuRS)こそは
遺伝暗号を決定している本体だ。そして現代の生物学でこれほどオカルト
な存在はない。が、オカルト好きの興味は引いていないようだ。

DNA上にある遺伝情報の読みとり方式は地球上の全ての生物に共通している
(だからクラゲの遺伝子を植物に組み込むことができる)。ではその、読み
とり方式を決定している物はなにか。

それが、今回のロイシルtRNA合成酵素を含むアミノアシルtRNA合成酵素と
いう一群の酵素。その数約20(やや自信ない)。全生物が共通に持っている。

すべての生物がほぼ同じアミノアシルtRNA合成酵素のセットを持っている、だ
から全生物で遺伝暗号が共通する、わけではない。

個々の生物がもっている酵素は、例えばLeuRS同士をくらべても構造がかなり異
なっている。にも関わらずほぼ同一の機能を示す。

つづき明日。
13名無しのひみつ:2005/09/14(水) 01:59:11 ID:t5f9DZFw
たぶん日本語ではこれが一番詳しい。理研のプレスリリース。

「生命の遺伝暗号表を構築するタンパク質の立体構造を解明」
http://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2005/050912/
14名無しのひみつ:2005/09/14(水) 05:56:43 ID:yjK2RzvL
18 名前: 名無しさん@6周年 投稿日: 2005/09/13(火) 22:13:13 ID:7Q+jOeEy0
  この捏造は全て助手のKが関わってる。
  学生なんかほとんど関わってないよ。論文もKとたいらの二人ってのがほとんど。
  昔マイナーな学会があってね、そこでは有名な話だったんだよ。ここの結果は他のラボでは再現できないって。
  そこからマテリアルもらっても再現できないんだよ。そこのK助手しか再現出来ないって有名だったんだよ。

30 名前: 名無しさん@6周年 投稿日: 2005/09/13(火) 22:49:24 ID:2vVz6ChR0
  >>28 こいつ?  川崎 広明   http://www.chembio.t.u-tokyo.ac.jp/labs/taira.html

40 名前: 名無しさん@6周年 投稿日: 2005/09/13(火) 22:59:06 ID:7Q+jOeEy0
  そうだよ。この写真はかなり修正が入っているけどw
  Kは埼玉工大から北陸先端なんたらで修士、筑波大で博士とった。
  そして東大助手から筑波?の教授に上り詰めた。捏造だけでここまでこれるんだな。

この助手のヒト(長髪、茶髪)であのエロゲーで逮捕されたヒトみたい。

山本一郎(切込隊長)と小林泰剛ってどっちがつおいの?
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2005/05/16(月) 20:33:54 ID:P6zHyTXg0
スペック比べてみたんだけど、甲乙つかないよ。

              小林        山本

パパの職業        税理士  >  産廃屋
学歴          高校中退  <<  慶応大法学部政治卒(一留)
職業         ネオ ニート  <  フリーライター
性癖           ハードS  >> 童貞
趣味              エロゲ = アーケードゲーム
肩書き 精神科医をしながら声優 = ベルロックメディアシニアマネージャー
掲載メディア 有力メディアすべて >>> 諸君!SPA!産経新聞、毎日新聞など。
15名無しのひみつ:2005/09/14(水) 07:01:03 ID:gRMeTD5n
遺伝暗号ってあたかもデータ構造が2重化(素データと暗号データ)されたような言葉がいまいち。
単に解明されてないから謎=暗号とかいってる希ガス。
遺伝符号といったほうが腑に落ちる。
16名無しのひみつ:2005/09/14(水) 21:17:35 ID:bI6SYiKb
>12
続ききぼんぬ。
17名無しのひみつ:2005/09/14(水) 21:18:16 ID:bI6SYiKb
いったんageまーす。
1812:2005/09/15(木) 02:08:56 ID:UUErwQoP
>>15
データ構造は実際に2重化されている。二重の情報体系間(DNAとタンパク質だが)には
既定の変換規則がある。その規則を決定しているのが今回のLeuRSを含むアミノアシルtRNA
合成酵素じゃ。

ご希望もあり続き。

で、このアミノアシルtRNA合成酵素は、その重要性と生物間での機能の共通性
にも関わらず構造があまり似ていない。

これはかなり異常だ。

これを書いてる俺の知識では、生命機能の根元に関わる重要酵素は程度の差こ
そあれ種間で構造が共通する。これは進化生物学の主張とも一致する。なぜな
ら、そのような酵素は祖先種から受け継がれたものであり、進化の過程で多少
の変異があっても個々の子孫で大枠は保存されていると思われるからだ。

それが破綻している。なぜなのか長年にわたって一部の研究者の間で興味
が持たれてきた。解答を与えるだろうと考えられた方向の一つが今回の結
晶化したタンパク質を用いた研究だ。

以下つづく
19名無しのひみつ:2005/09/15(木) 02:28:20 ID:90cxLIu6
>>12
つづきを期待あげ。
20名無しのひみつ:2005/09/15(木) 03:07:57 ID:iXI8qM/I
>>12
AAcyl-tRNA合成酵素はアンチコドンの認識部位と、
くっつけたいアミノ酸の認識部位を持つんでしょ。たぶん。
で、遺伝暗号が生物種によって異なるというのは、この酵素がもつ
アンチコドン認識部位とアミノ酸認識部位の組み合わせが
生物種間で共通していないってことでしょ。
つまり、トータルでみれば構造が生物種間で異なったとしても、
ドメイン単位でみればそっくりな構造があるんじゃないの?
21名無しのひみつ:2005/09/15(木) 12:27:44 ID:T5WyBnZs

tRNAの認識様式が違うことは生化学的実験から、
またLeuRSの構造が違うであろうことはアミノ酸配列からわかってたんだけどね。

>20
ドメイン単位ではよく似ている、というかおおよそは同じ。
アンチコドンが認識されるとは限らず、今回酵素の場合はアンチコドンは全く認識されない。
tRNAの別のところにも識別可能な部分が存在しているため。
22名無しのひみつ:2005/09/16(金) 20:15:34 ID:inn1hY7M
>18
続き希望!!
23名無しのひみつ:2005/09/16(金) 20:55:58 ID:Pl4atlsu
あのー すんません
生物は高校までで終わりましたが、こういうところを見るとそのときの
疑問を思い出しました

なぜ、遺伝暗号が地球上の生命で共通のか 進化の過程で異なってても
少しも不思議でないと思うのですが

これが疑問です
24名無しのひみつ:2005/09/16(金) 21:09:36 ID:XEmcDemG
ごくわずかだけど、遺伝暗号の一部がわれわれとは異なる生物もいるよ。
25名無しのひみつ:2005/09/16(金) 21:14:29 ID:Pl4atlsu
ご回答ありがとうございます

で、それはどのような生き物なんでしょうか?
まったく初耳なもので、よかったら教えてもらえないでしょうか
26名無しのひみつ:2005/09/16(金) 22:11:22 ID:x6+qjXjO
たとえば>>25とか
27名無しのひみつ:2005/09/16(金) 23:40:51 ID:inn1hY7M
ヒトではミトコンドリアと細胞質では遺伝暗号少し違うぞ。
28 ◆XaD8v.zj.U :2005/09/17(土) 00:18:13 ID:AIZjNg2G
29名無しのひみつ:2005/09/17(土) 20:22:05 ID:J+1HVix9
>>13 を呼んで校正機構なるものが存在することに驚いた。
30名無しのひみつ:2005/09/18(日) 19:29:15 ID:fNpaJFcz
>>18
素人ながら聞きたいことが。。

LeuRSを含むアミノアシルtRNA合成酵素はあくまで合成酵素だと思うが、
最終産物自体には進化的制約があっても、合成酵素には制約が少なくて、
バリエーションがありえるとは言えないの?
だとすれば、保存領域が少なくても別におかしくないよね?

31名無しのひみつ:2005/09/19(月) 00:27:37 ID:7841IKy7
>30
18じゃないけど説明。
タンパク質が進化するときは1変異ずつはいると考えるのが自然だ。
もちろん挿入欠失変異ならアミノ酸配列は大きく変わるが、その場合酵素の機能が失われやすい。
生存に必須な酵素が一気に全く違うアミノ酸配列になるには遺伝子重複で複数のコピーができたあと、
片方がそのまま、もう片方が活性を一時的に失いながらも別の酵素へと進化するのが自然。

ところがアミノアシルtRNA合成酵素は1コピーずつしかないので、上記の過程の選択肢では、
置換変異が少しずつ蓄積していくことがもっともらしい。
しかし、アミノ酸残基がすこしずつ変化すると、酵素活性が失われたり、
別のアミノ酸ないしtRNAを認識してしまうことが十分にありうる。
これは遺伝暗号を乱すことにつながるわけだから、淘汰の上では非常に不利。
また同時にtRNA側も、新しい酵素にだけ認識されるように変わらなければならない。
だからtRNAとアミノアシルtRNA合成酵素がどうやって進化したかというのが興味深いというわけ。

多分ドメインシャッフリングなんだろうけれど・・・tRNA側との連携がどうしてできたのか?
しかも中立的な変化のくせに障壁はめちゃくちゃでかい。
何のメリットがあってそんな変化が起こるのかな、というのが不思議。
32名無しのひみつ:2005/09/19(月) 16:38:46 ID:lIgoHj4I
>>31
ありがとう。
なるほどコピー数的にも、酵素産物を維持しつつ酵素の構造を変えるのは
不合理なはずで、不思議というわけか。了解しました。
このスレあまり読んでないけど、その不思議を合理的に説明できる
仮説にはどんなものがあるのか、教えて欲しいな。一方的に
聞くばかりでは失礼だから自分なりの考えも下に・・。

恥ずかしながら素人の仮説
・酵素遺伝子が1コピーから分岐重複して変異が蓄積。生化学的に
(熱力学的に?)アミノアシルtRNA合成に有利な変異を持つ(あるいは
変異前と同等の効率ながら、配列構造の違う)別コピーが偶然できて、
最初の分岐前遺伝子がトランスポゾン的に削除されたとか。
ありえねーな。。(笑)

ドメインシャッフルってよく分からないけど、一番合理的な気がする。
tRNAとの連帯は、最終的なタンパク合成っていう生命で大事な制約が
あるから、自然選択的に淘汰・保存されたとは考えられないのかな?


33名無しのひみつ:2005/09/19(月) 21:30:30 ID:lIgoHj4I
てか、関係ないけどアミノアシルtRNA合成酵素の意味をすっかり忘れていたよ。
この酵素、各アミノ酸専用のtRNAを合成するんじゃなくて、
アミノ酸+tRNAの複合体(アミノアシルtRNA)を作る(連結させる)もの
だったね。単なるtRNA合成酵素と間違えていたよ。
34名無しのひみつ:2005/09/20(火) 01:27:54 ID:5tUGoGSy
>>33
tRNA合成酵素って物自体ないかもね。DNAからすぐRNAだから、転写後
の修飾とかがあったとしても酵素の介入はないかも。
本題からはずれるけど、(最も)最初のアミノアシルtRNA自体の生成にはタンパク
が不要だとすると、

RNA=タンパク不要
タンパク=RNA必要

RNAワールドの存在を強く示唆するようで興味深いなあ・。
35名無しのひみつ:2005/09/20(火) 04:08:18 ID:5tUGoGSy
RNAポリメラーゼってRNA+タンパクの複合体だっけ。
だめだ最近すっかり忘れちまって。
まあ2ちゃんだから許して。
36名無しのひみつ:2005/09/20(火) 10:19:42 ID:A2Dlod1H
ハリマ研究学園都市のSPring8なら何度か行ったことがあるな。
警備とか甘いし、部外者が入っても重要施設に行かない限り絶対バレない
37名無しのひみつ:2005/09/20(火) 21:47:22 ID:RgRkC4wC
メチオニンの酵素も同じ号に出てるね。
3812:2005/09/20(火) 22:04:59 ID:S+vWXblp
ようやくアク禁がとけたので続き。実は大した落ちはない。

LeuRSを含むアミノアシルtRNA合成酵素も酵素の一つであり、酵素のほぼ全ては
タンパク質である。結晶化したタンパク質とは、つまりLeuRSの結晶を作ってそ
れを解析するということになる。今回発表されている研究成果もやっているこ
とはこれだ。


タンパク質の結晶について詳しくは↓
http://www.cir.tohoku.ac.jp/sazaki-p/Web_pages/Protein_crystallization.html

生物学の分野では時に認識の順序に逆転が起こる。まずミクロな部分、つまり
タンパク質を構成する個々の部品(要するにアミノ酸)は何であり、それぞれ
が何個使われており、どの順序でつながっているか、という事はわりとすぐに
分かる。

>>18で書いた構造の違いとはどの部品が何個、どの順序でつながっているかと
いうレベルでの構造である。で、上に書いたとおり最初に分かったのはここの
所だった。そしてそれは常識を裏切って、生物種間での違いが大きかった。

でも、最終的な姿・形はまだわからない。部品構成や取り付け順序の違いにも
関わらず、実はそれらの姿は似ているのではないか。そして機能上重要なパーツの
最終的な配置が同じならほぼ同じ機能を果たせるだろう。そんなような形を壊さ
ない変化が進化の過程で蓄積していたのではないか。

これが少し以前の研究者が描いた予想だった。
3912:2005/09/20(火) 22:08:23 ID:S+vWXblp
そこで、だ。組み上がったタンパク質が最終的にどんな姿・形になるかということだが、
その日常の世界なら見れば済むはずの部分がおいそれとは分からない。その姿・形を
みるために、研究者は苦労してタンパク質の結晶を作る。その結晶にX線をあてて
その散乱を解析して目に見えないはずのタンパク質一分子、その姿形を描き出す。

別の言い方をするとタンパク質を構成する各原子の三次元座標を決定する。そ
うしてタンパク質の”見れば済むはず”の部分が分かる。

だが、結晶作成の困難さからすぐの進展は期待できなかった。

そして、俺の知識はここで終わる。ごめんよ、その先どうなったかは俺もしらんのだ。
構造解析は専門じゃなかったし。上の予想が最終的に正しいのか、そして違っていた
らいよいよ事態は混迷を深めるが、結論はでているのだろうか。続きを知っている人
がいたらフォローよろ。

だいぶブランクが開いたあとで今回の結果を見ると、いわば暗号解読中の分子
の構造変化をストップモーションで追っていく話になっている。俺には斜め上
の世界だ。おいおい。
4012:2005/09/20(火) 22:14:37 ID:S+vWXblp
ま、スレの元ネタの外伝みたいなもん。以上。

>>23
遺伝暗号の解読ルールは一生物種につき64個一セットになっているが、そのうち数個が変わっ
てしまっている種もある。あまり覚えてないけど古細菌とかで多かった気がする。
これが積み重なってルールの大半がまるっきり違う種があっても良いと思うけど発見
されていない。なぜかわからない。30億年の時間をかけても数個かわるのが
せいぜいなのかも。

41名無しのひみつ:2005/09/20(火) 23:19:21 ID:RgRkC4wC
>40
遺伝暗号が変わると、それまで築き上げたタンパク質の一次配列から決まる立体構造が
すべてぐちゃぐちゃになるからだよ。たとえひとつのコドンについての変化でも。

一部の生物の例外は、大抵もともとあまり使われていなかったコドンが
変わった場合がほとんど。

ってかなんとなくこのスレにカキコしてる人間の研究室特定できそうだな。
4241:2005/09/20(火) 23:21:25 ID:RgRkC4wC
つーか言ってるそばから37とID同じw
4332:2005/09/21(水) 04:32:04 ID:A7hwts36
>>31がとてもいい解説を入れてくれたよ。で、

>酵素産物を維持しつつ酵素の構造を変える
不合理

がどうして成立したかの各人の仮説を
聞きたいんだけど。このスレの本質(というか
一番面白いトコ)はそこなんだから。
44名無しのひみつ:2005/09/21(水) 04:41:18 ID:l1quy+rH
どれだけの個体数がどれだけ複製過程を繰り返してきたのかっていうのを考えたら、
本質的に不都合が起きないような変異ならどんなことが起きてもおかしくない気はする。
4532:2005/09/21(水) 04:48:59 ID:A7hwts36
てか、この研究チームやるな。
この系の実験はコドン表完成と同時に
終了した遺物だと思ってたよ。縮重と揺らぎ
の合理性を数学的に証明したヤツも海外にいたし、
まだ熱い分野なんだね。新領域のN先生だったかが
RNAルネッサンスとか言ってて、当時は違和感あった
けど、このチームは素直にすげえと思う。
しかし構造解析ってそんな難しいもんなのかとも‥・。

spring8使ってる時点で完全に学術研究だけど、
ここの修士生の就職はどうなんだろうと、いらん詮索してまう。。
4632:2005/09/21(水) 05:07:15 ID:A7hwts36
>>40>>41
確かに「ルールの大半がまるっきり違う種」は理論的には
十分存在可能だし、今回の合成酵素の認識ドメインをいじる
ことで抗生物質化させる計画は正にその作戦だよね。

でも、環境の選択圧下では、タンパクの立体構造に
影響しない中立な範囲での違いに留まったみたいだね。
ルールを変えるには、それまでのルールを「残さずに」
完全に代替しないと、立体構造は破錠してしまう。
それよりも、暗号ルールを完全に保持してその使い方、
つまり遺伝子の変異による新規タンパク構造化を進めた
ほうが有利だったみたい。これは数的にシミュレーション
できそうで興味深いな。
4732:2005/09/21(水) 05:15:01 ID:A7hwts36
うーむ。素人ながら分子生物おもしれ〜
こういう話をずっとしてたい。
48名無しのひみつ:2005/09/23(金) 23:52:35 ID:USIQKIpN
コドン表って進化的の跡が残っているんだろ。
複製や翻訳のときにerrorがあってもその影響が最小限になるようになっているし。
4932:2005/09/24(土) 10:56:17 ID:aUCit85s
遺伝的に中立だから残るんだろうけど。
でも中立の幅が狭いままで、特定の個体だけの生存が
許されてそれが広がるってこともあったのではないかと一瞬考えてしまった。
しかしそれは間違いだとすぐに気付く。

個体レベルでも無数のアミノ酸の一個一個で変異が起こりえるわけで、
中立の幅を広げることは直接的に生存率を上げることになるから。
例えばタンパク遺伝子を2万、平均数を400アミノ酸残基とすると、
2万×400=800万アミノ酸残基
致命的な遺伝子が30%としても20万個以上のアミノ残基があるし。
20万×3=60万塩基
エラーが10*-9とするとエラー塩基は
6×10*-4
つまり6万塩基に一個変異して
一生の細胞分裂が15回、細胞数が60兆とすると
6×10*-4 × 9×10*14
= 約5400億塩基
に変異が起こることになる。
これは全細胞だから、1細胞当たりだと0.324塩基が変異してて
つまり3細胞に1個は何らかの変異を蓄積するってことだ。

今思ったが、これあってるか?こんな多っかたかな(笑)

まあ、この変異が中立なら問題なしな訳で。その実験を
生物は40億年繰り返しているって訳だな。


5032:2005/09/24(土) 11:05:50 ID:aUCit85s
おーい、頭のいい暇な院生でこのアホな議論に付き合ってくれるひとはいませんか
そんな考え方があるのかぁって天地ひっくり返るくらいの衝撃が欲しい。
51名無しのひみつ:2005/09/24(土) 13:48:20 ID:UzRLBVhY
>49
ヒント1:生殖細胞に変異が起こったときだけ遺伝します。

ヒント2:仮に複製のエラーが10^-9でも、実際には修復酵素の働きにより
大半が修復されます。そうでないと人間はがんだらけ。
また、細胞の中では複製エラーよりも桁違いに多くのUVや加水分解による塩基の変化が起きています。
これも修復酵素によってほとんど大半は修復されますが。
5232:2005/09/24(土) 14:04:30 ID:aUCit85s
>>51
>ヒント2:仮に複製のエラーが10^-9でも、実際には修復酵素の働きにより
大半が修復されます。

そうすると最終的なエラー率はどれくらいですか?
5332:2005/09/24(土) 14:09:12 ID:aUCit85s
>>51
生殖細胞で起こる場合のみ遺伝というのは当たり前ですが、
そもそも遺伝できる(子孫を残せる)のは中立もしくは
有利な変異のみです。そうではない致死性の変異(環境の
選択圧とか淘汰ともいいますよね)について論じているのですが。。
それらの選択の結果、現在の合理的な縮重が起こったと
言いたかったのだけれど。
5451:2005/09/24(土) 14:25:02 ID:UzRLBVhY
>53
修復によるエラーの除去がいかほどかは知りません。
ただ、DNA複製前にエラーが入ったときは比較的定着しやすいと思われます。
合理的な縮重になっているのは確かにその要因によると思われます。
ただ、それが生命の誕生のどの段階で確立したかはわかりませんねぇ・・・
もちろんそのころに今のような高等な修復機構やエラー除去機構があったとは思えないので、
かなり遺伝子にはエラーが入っていたはず。
それをうまく回避するために今の遺伝暗号表に落ち着いたのでしょう。

ちなみにグルタミンやアスパラギンは、最近までコドン表の中になかったのだと思います。
なぜなら、それらをtRNAに結合させるアミノアシルtRNA合成酵素がない生物が
現在でも数多く存在するからです。
5532:2005/09/27(火) 22:01:25 ID:8IKDmLDU0
>>51
私のような素人の議論に付き合って下さいまして有難うございます。
私は以前、分子生物学に強く惹かれた時期がありました。
当時の記憶がよみがえってくるようで嬉しいです。
また、あの頃のような思いが湧いてくるといいのですが。
56名無しのひみつ
>>32
コドン表をじっくり眺めてみてください。
そこには生命の合理的な進化の足跡が詰め込まれています。
まだ科学界でも気づかれていない(=発見したら論文として発表できる)足跡がたくさんあると思います。