【Myスパコン】NEC、超小型スーパーコンピュータ「SX-8i」を発売−16GFLOPS/1200万円

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149名無しのひみつ
私はコレで100億円なくしました! 宇宙科学研究所・桑原邦郎助教授

「研究者はただ研究すればいいんです」
先祖伝来の土地を失い、妻の実家の商売も潰れ…

 暗い話ばかりでウンザリしているサラリーマンも、この人の話を聞けば少し
は元気になるに違いない。文部科学省宇宙科学研究所助教授の桑原邦郎氏
(60)のことだ。研究に打ち込むあまり、個人で一時、100億円もの借金
を抱えた研究オタク。その破天荒な研究人生が経済誌で紹介され、話題を呼ん
でいる。
 空気や水などの流れをコンピューターで解析する「計算流体力学」の専門家。
70年に東大大学院卒業後、NASAエームズ研究所客員研究員などを経て、
81年に東大から分離独立した宇宙科学研究所に。応用分野は飛行機、自動車、
船舶の設計から血液の流れまで広い。
 その桑原氏が100億円というケタ外れの借金を抱えたのは……。
「流体力学の業績はコンピューターの使用量に比例する。ところが、帰国当時、
東大では1台しかないスーパーコンピューターを1000人で使っていた。
それで、85年に『計算流体力学研究所』をつくり、個人でスパコンを買った
のです」
 スパコンの値段は1台数億〜数十億円。それを7台購入し、365日24
時間フル稼働させた。電気代だけで月2300万円。研究員の給与も含め毎月
2億5000万円かかったという。
「ウチは祖父の代まで東京・目黒区内で農家をやっていた。その土地をすべて
抵当に入れて借金し、それでも足りずに区内の長者番付で1位になったことも
ある妻の実家からも援助を受けました」(桑原氏)
 おかげで日本の研究レベルは急上昇。研究員の中から20人以上が大学教授
になり、残りも一流企業の研究者となった。
 ハイビジョンCG技術の進歩にも貢献し、90年放送のNHKスペシャル
「銀河宇宙オデッセイ」のCG映像もこの「計算流体力学研究所」が作った。
 しかし、その“代償”は大きかった。借金の返済はほどなく滞って先祖伝来
の土地を失い、妻の実家の商売も潰れた。スパコンもすべて撤去されたが、
今も当時のスパコン以上の能力のあるパソコンを100台以上使って研究を
続けている。助教授の給与も差し押さえられている。
 それでも桑原先生はサバサバした表情でこう笑い飛ばす。
「特許を取っていればカネは残っただろうけど、それだと他の研究者の自由な
研究の妨げになる。だから特許は一切持ってない。研究者はただ研究すれば
いいのです」
 タカが数千万円の住宅ローンなんて小さい、小さい。