心臓の壁に生まれつき穴がある心房中隔欠損の新しい治療が、国立循環器病センター
(大阪府吹田市)と埼玉医大、岡山大の3施設で本格的に始まる。カテーテルという細い管
を血管に通して特別な円盤を心臓まで運び、穴を両側から挟んでふさぐ手法だ。従来の開
胸手術に比べ、患者の心身の負担が小さい。今後、技術を習得した医師が増えれば、治
療の選択の幅が広がる。
穴をふさぐのは、形状記憶合金製の2枚の円盤(直径18〜54ミリ)を1本の柄でつない
だ形の器具。円盤をそれぞれ傘のようにたたんでカテーテルの先端に収納し、X線や超音
波エコーで位置を確認しながら静脈を通して穴のそばに運ぶ。ここでカテーテルから器具を
外に出すと、たたまれていた円盤が開いて左右から穴をふさぐふたになる。
従来の開胸手術は人工心肺装置を使い、心臓を止めて穴を縫う。年間1800例ほどあり、
多くは成人前に実施される。成功率はかなり高いが、胸に傷が残るといった患者の心身の
負担もある。
国立循環器病センター小児科の越後茂之部長は「手術が必要とされる患者のうち6、7割
は、新しい治療法で治療できるだろう」と話している。
心房中隔欠損とは・・・・・・左右の心房を隔てる壁に、生まれつき穴が開いている疾患。
肺から心臓に戻った動脈血が穴から漏れるため心臓や肺に負担
がかかり、不整脈を招いたりする。漏れる動脈血の量が流量の半
分を超えると、人工心肺装置を使い心臓を止めて穴を縫う開胸手
術が必要とされる場合が多い。重症例は乳児期に、多くは成人前
に手術が行われる。手術の成功率はかなり高いが、胸に傷が残る
といった患者の心身の負担もある。
ソース:asahi.com
(´・ω・)つ【
http://www.asahi.com/science/news/TKY200509030285.html】