太っていていびきをかく人には、高血圧の人が多く、また“善玉コレステロール”と呼ば
れるHDLコレステロールの値が明らかに低下していることが分かった。今年6月に開催さ
れた日本睡眠学会で、長崎県済生会病院の和泉元衛氏らが調査結果を報告した。
対象はバス会社に勤務する男性893人。年齢は47.0±10.5歳。研究グループは、いびき
と生活習慣病との関係を明らかにすることを目的に、いびきの調査を加えた健康診断を
実施した。
いびきをかく人は187人(20.9%)だった。いびきがあるグループといびきがないグループ
を比較したところ、
体重(69.1±9.4kg 対66.6±9.4kg、p=0.001)、BMI(24.2±2.8対23.4±2.9、p=0.001)、
収縮期血圧(129.1±14.6mmHg 対125.9±14.1mmHg、p=0.006)、
中性脂肪(148.5±141.7mg/dL対124.9±96.1mg/dL、p=0.014)、
HDL(55.3±13.8mg/dL対58.5±14.2mg/dL、p=0.012)
に明らかな差が認められた。
つまり、いびきをかく人では、肥満が多くみられ、血圧や中性脂肪が高く、HDLが低下
していることが分かった。
さらに、高血圧や高脂血症、糖尿病や脳梗塞などの生活習慣病に着目し、いびきとの
関係を分析したところ、いびきがあるグループで高血圧が有意に多かった(31.0%対19.6%、
カイ2乗検定でp=0.000754)。これは、いびきをかくグループには肥満の人が多いことによる
と考えられたため、和泉氏らは、BMIが20以上24未満のグループとBMIが24以上30未満の
グループに分け、それぞれでいびきがあるグループとないグループで比較した。
その結果、BMIが20以上24未満のグループでは、いびきがある群(91人)とない群(344人)
で体重や生活習慣病などに有意差は認められなかった。一方、BMIが24以上30未満のグ
ループでは、高血圧が、いびきがある群(81人)で有意に多く(44.4%対24.7%、カイ2乗検定
でp=0.00062)、またHDLが有意に低い(52.2±12.7mg/dL 対 56.3±13.8mg/dL、t検定でp=
0.0258)という結果だった。
これらの結果から和泉氏らは、「同じ肥満の人の中でも、いびきをかくグループで、明らか
に高血圧症の増加とHDLの低下が認められた」と結論付けている。
ソース:日経BP 医療(2005/08/26)
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