■C型肝炎、母子感染は1割と判明(05/01/11)
C型肝炎に感染している母親から生まれた子どもの約1割が、同肝炎に母子感染していることが、
厚生労働省研究班(主任研究者=白木和夫・鳥取大名誉教授)の調査で明らかになった。
C型肝炎が母子感染することはこれまでも知られていたが、数値的に感染の実態が明らかになったのは初めて。
妊婦が感染を知ることによる精神的な悪影響に配慮し、研究班は、感染の可能性がある妊婦に対しては、
本人の意向を確認して検査を行うことなどを盛り込んだ医師向けの指針を今月中に公表する。
(中略)
研究班では、昨年度までに大学病院など全国5か所の病院でC型肝炎に感染している妊婦421人を調査。
この結果、計41人の出生児がC型肝炎ウイルスに感染していたことが判明した。病院ごとの母子感染率は7・5―11・9%
で、平均すると9・7%だった。
母子感染するのは、母親のウイルス量が多い場合に限られ、帝王切開で生まれた子どもに感染例はなかった。
母乳での感染も確認されなかった。
母子感染した子どものうち、約3割は3歳までに血中のウイルスが自然に消滅。成人のC型肝炎は肝硬変や肝がんに
移行するケースも多いが、今回は、子どもの段階で肝硬変などになった例はなかった。
別の研究班の調査では、4歳以降も感染が続いた子どもに治療薬のインターフェロンを投与したところ、
約4割でウイルスが消える効果が確認されている。
(後略)
C型肝炎
血液を通じて感染するウイルス性肝炎で、国内の妊婦の感染率は0・4―0・7%とされる。
自覚症状がないまま進行して肝硬変や肝がんに移行するケースも目立ち、国内全体の感染者は150万人以上といわれる。
感染源は、ウイルス対策が不十分だった約10年前までの輸血や、予防接種時の注射器の連続使用、昨年12月に
納入医療機関が公表された血液製剤「フィブリノゲン」の投与のほか、母子感染がある。
( ´`ω´)つ
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050111it01.htm (引用元配信記事)
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