■エイズへの抵抗力を左右 国際チームが遺伝子特定(05/01/07)
エイズウイルス(HIV)への感染しやすさや症状の進行を左右する遺伝子を、米テキサス大を中心とする
国際チームが新たに特定し、米科学誌サイエンス(電子版)に6日発表した。
既に見つかっているHIVへの抵抗力にかかわる遺伝子より、影響は大きいとみられるという。
(中略)
遺伝子はCCL3L1と呼ばれ、HIVがリンパ球に入り込むのを妨げるタンパク質をつくる。
一般に遺伝子は、父母から1個ずつ、計2個受け継ぐが、免疫に関する遺伝子は重複が起きることがよくあり、
CCL3L1も3個以上持つ人がいるのが知られていた。
( ´`ω´)つ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050107-00000010-kyodo-soci (引用元配信記事)共同通信
Published online 6 January 2005
[DOI: 10.1126/science.1101160]
【The Influence of CCL3L1 Gene-Containing Segmental Duplications on HIV-1/AIDS Susceptibility 】
Science Online
http://www.scienceonline.org/ 要登録(フリー)
HIV感受性に関する遺伝的特徴
HIV感受性やAIDSの進行に見られる差は、免疫遺伝子CCL3L1を含む遺伝子セグメントの重
複数の差に一部起因するという。調査対象となった母集団では、CCR5(HIV感受性において
重要なファクターであることが既に証明されている主要なHIV-1コレセプター)と同等もし
くはそれ以上に、CCL3L1のコピー数がHIV感染リスクに影響を及ぼしていることが確認された。
これらの発見から、CCL3L1蛋白質がHIV感染の予防・治療に向けた薬剤ターゲットとし
て有用である可能性が示唆される。Enrique Gonzalezらは異なる民族・地域の母集団を対
象に研究を実施し、民族間・地域間、また民族内・地域内でもCCL3L1のコピー数がかなり
異なると報告している。
Science Highlight 2004年 1月 7日(金)
http://sciencemag.jp/highlights/highlight.html#1 The Influence of CCL3L1 Gene-Containing Segmental Duplications on HIV-1/AIDS Susceptibility
Enrique Gonzalez, Hemant Kulkarni, Hector Bolivar, Andrea Mangano, Racquel Sanchez, Gabriel
Catano, Robert J. Nibbs, Barry I. Freedman, Marlon P. Quinones, Michael J. Bamshad, Krishna K.
Murthy, Brad H. Rovin, William Bradley, Robert A. Clark, Stephanie A. Anderson, Robert J. O'Connell,
Brian K. Agan, Seema S. Ahuja, Rosa Bologna, Luisa Sen, Matthew J. Dolan, and Sunil K. Ahuja
Published online January 6 2005; 10.1126/science.1101160
http://www.sciencemag.org/cgi/content/abstract/1101160v1