DNAの「測量図」づくりほぼ完成 個人別の治療へ一歩
個人に合わせた医療の土台となるDNA上の「測量図」づくりがほぼ終わったと日本、
米国、英国、中国などの国際共同研究チームが10日、発表した。病気のかかりやすさや
薬の効き具合といった体質の違いに応じた医療が進むと期待される。
米国立衛生研究所ヒトゲノム研究所のフランシス・コリンズ所長と、日本の研究代表者
である中村祐輔・東京大教授らが東京都内で会見した。
30億個の塩基対からなる全遺伝情報(ヒトゲノム)のうち、個人によって1塩基だけ
違う部分はスニップと呼ばれ、これが体質を決めるとみられている。スニップはまとまっ
たブロックとして親から子へ受け継がれており、どの染色体のどの辺にブロックがあるか
示す「測量図」をハプロタイプ地図と呼ぶ。
国際共同研究チームは02年10月から、日本、中国、米国(白人)、ナイジェリアの
計270人分の血液サンプルを手分けして解析。日本は理化学研究所遺伝子多型研究セン
ターで、米国の31%に次ぐ25%を担当している。総事業費は1億3000万ドル(約
137億円)。
ハプロタイプ地図は公開され、それをもとに新たな研究が進められる。
朝日新聞 12/10
http://www.asahi.com/science/update/1210/001.html NIH press release Dec. 10, 2004
International HapMap Consortium Widens Data Access
http://www.genome.gov/12514423