絶滅のおそれのある国の特別天然記念物・コウノトリが、大船渡市内に
飛来しているのが六日までに確認された。シベリア南東部から中国東北部
にかけて繁殖する冬鳥で、国内への飛来は北海道や青森での目撃例が
あるが昨今の県内ではゼロ。先ごろの台風並みに発達した低気圧の影響
で飛来した可能性があるといい、人が近づいても逃げないなど衰弱している
様子も見受けられる。鳥類研究関係者は「飛来は極めて貴重。刺激せず
見守ってほしい」と呼びかけている。
このコウノトリは数日前に大船渡市内に飛来したとみられ、五日に陸前
高田市海と貝のミュージアムの熊谷賢学芸員、六日には同学芸員の連絡
を受けた日本野鳥の会宮古支部の遠藤公男さんらが確認した。
体長約一メートルで年齢は二、三歳を超え、成鳥とみられる。雌雄は分か
らず、体は白く赤く長い足をもち、くちばしと羽根の先端が黒い。左足のすね
部分に出血が見られるが、胴体部分に目立った傷はない。
遠藤さんによると、野生のコウノトリは警戒心が強く、百五十メートルほど
離れたところに人間がいても飛び立ってしまうというが、人間や自動車の
往来を気にする素振りはなく、衰弱している可能性がある。
指摘を受けた大船渡地方振興局保健福祉環境部は、六日午前と夕方近くに、
体長十センチほどのアジを用意。午前には二十匹ほどを食べ、いくぶん元気を
取り戻したような様子を見せたが、飛び立つことなく川岸を歩き回っていた。
ここもなー☆
http://www.tohkaishimpo.com/local.htm#local_3895