■糞から性周期特定 採血困難な希少動物の繁殖に有効 初のゾウ人工授精へ(04/09/26)
〜岐阜大教授ら技術開発に成功
生息数が減少しているアフリカゾウやアジアゾウの人工繁殖に取り組んでいる岐阜大学と
兵庫県姫路市立動物園などの研究チームは、糞(ふん)を分析してメスの性周期を特定する
技術の開発に成功した。
性周期の特定は希少動物の繁殖には欠かせないデータで、これまでは血液から分析。
しかし、採血が難しい肉食動物や小動物では特定が容易でなかったため、希少動物の保護に取り組む
動物園などから期待が寄せられている。
これを受け、研究チームは数年内に国内初となるゾウの人工授精を目指す。
開発したのは、岐阜大応用生物科学部の土井守教授(動物繁殖学)と姫路市立動物園の獣医師、
福岡敏夫さんらが参加する研究チーム。
人工授精の成功率を高めるにはメスの性周期を特定し、排卵直前に精子を注入することが必要。
従来は、女性ホルモンの一種である黄体ホルモン(プロジェステロン)の血液中濃度から性周期を判断していた。
しかし、危険な肉食動物や大型動物、血管が細い小動物では採血が難しく、人工繁殖の障害になっていた。
研究チームは、受胎可能な時期になっていても食欲や行動などに変化が少ないなど性周期の解明が進んで
いなかったゾウを研究対象に採用。市立動物園のメスのアジアゾウ「姫子」の糞を十五週間にわたって週一回
採取、糞中のプロジェステロン値を測定した。
その結果、血液中のプロジェステロン値の変動とほぼ一致し、糞からでも性周期を特定できることが判明。
姫子は十七週間隔で排卵を繰り返していることが分かった。
土井教授の話 「コアラやトラにも応用は可能。糞さえ手に入れば、どんな動物でも性周期を解明できる。
希少種の保護に役立つはずだ」(産経新聞)
( ´`ω´)つ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040926-00000023-san-soci