東南アジアで再流行している鳥インフルエンザ(H5N1型)の鶏用ワクチン試作品を、
喜田宏北海道大教授(獣医微生物学)らが13日までに、開発した。実験で効果を確かめて
おり、3年後をめどに製造、備蓄を目指している。
鳥インフルエンザ対策は鶏を処分して感染拡大を防ぐのが効果的として、国内では鶏への
ワクチン接種は行われていない。しかし、ウイルスを制圧できない場合は、ワクチン使用が
流行防止のための選択肢として検討されている。
喜田教授らは、カモから分離したH5N2型とH7N1型のウイルスの遺伝子交換に
よってH5N1型ウイルスを作りだし、これを不活性化してワクチンにした。
鶏の皮下や鼻腔(びくう)内に同ワクチンを接種し、約5週間後、山口県の鶏から
検出されたH5N1型ウイルスに感染させた。その結果、皮下に接種した8羽のうち7羽が、
鼻腔内接種の8羽では4羽がインフルエンザを発症せず、ワクチンの効果が確かめられた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040913-00000129-kyodo-soci