網膜のほぼ中心部にある黄斑部という部分が変質して、視力が落ちて行くのが黄斑変性症
にかかる人が増えている。老人が失明に至る一番の原因で、決め手となる治療法が少ない。
この黄斑変性の1タイプである「ウエットタイプ」を治す新薬の審査が、いまFDA(米食品医薬
品局)で審査が進んでいる。
「マキュゲン」(Macugen )と呼ばれる新薬は、「アイテク製薬」(Eyetech Pharmaceuticals)が開発した。
黄斑変性は、網膜の外側にある脈絡膜の血管が侵入してきて出血をくり返すために、視野の
中心部が見えにくくなると言われている。「マキュゲン」は、この新生血管の成長を、分子レベル
で抑える働きがある。臨床試験では、1184人の黄班変性の患者を対象に、6週間に1回の割合
で、「マキュゲン」0.3ミリグラムを眼に注入し、これを54週間続けた。その結果、新薬を注入さ
れた患者は、偽薬を与えられた患者と比べて、視力低下の進行が15%抑えられたという。
日経ヘルツ
http://medwave2.nikkeibp.co.jp/wcs/leaf?CID=onair/nh/nh_news/329105