■米委員会報告「作物の安全性判断は、組み換えかどうかではなく含有物質ベースで」
AP通信2004年7月28日 2:02pm PT
米連邦政府の諮問委員会が27日(米国時間)、何らかの方法で遺伝的に変化が加えられた作物の
商業栽培を許可する前に、健康への影響の可能性を現在よりも詳細に調査すべきだと報告した。
また、生産物が消費者の口に入るようになってから以降も、起こりうる安全性問題について
規制当局が追跡調査を行なうべきだと述べている。
この諮問委員会は、米国学術研究会議(NRC)と米国医学研究所(IOM)によるもの。報告書は
、既存の作物と生物学的に大きく異なる遺伝子組み換え品種について、規制当局がもっと厳しい
検査を実施すべきだと主張しているが、同時に、従来の品種改良技術によって開発された作物
についても、自然に発生する化学物質が人間の健康に想定外の影響を与える可能性がないかどうか、
より詳しく調査すべきだとしている。
作物中の化学物質は、アレルギー反応を起したり、病気の原因となったりする場合がある。
今回の調査報告は、このような問題への対策として、従来型交配品種、組み換え品種によらず、
どちらについても、含まれている化学物質に基づいて、個別のケースに応じて認可申請に対応する
ことを推奨している。現在、検査対象となっているのは、おもに遺伝子組み換え品種のみ。
とはいえ、遺伝子組み換え品種のほうがおそらく危険性が高いだろうと、報告書は記している。
検査する化学物質としては、植物に通常は含まれない新たな物質だけではなく、正常レベルよりも高い、
または低い自然物質も対象に含めるべきだと、報告書は述べている。
また報告書は、規制当局の認可判定に役立てるため、特定の化合物の含有レベルをリスト化した
データベースの構築を提言している。リスト化される化合物には、タンパク質など健康に問題のない物質も、
アレルゲン(アレルギーを起こす物質)など健康に悪影響を及ぼす物質も、ともに含まれる。
(中略)
しかし、中心的に取り組むべきは認可前のプロセスであり、「そうすれば、大部分について、
市場に出てから大掛かりな追跡を行なう必要はなくなると期待できるだろう」と、報告書を作成した
委員会の議長を務めるベティー・スー・マスターズ氏は述べた。マスターズ氏は、テキサス大学
サンアントニオ校の保健科学センターの化学教授でもある。
今回の報告書は、食用作物の遺伝子組み換えについて、この技術は比較的新しいとはいえ
安全と思われ、これまでに健康を害する原因となったという明白な事例はないと述べている。
委員会のメンバーは、現在栽培されている遺伝子組み換え作物が広範な安全性検査を通過
してきた点を強調する。
(中略)
今回の報告書は、遺伝子組み換え作物の認可手続きを監督している米食品医薬品局(FDA)、
米農務省、米環境保護局(EPA)の要請を受けてまとめられた。
( ´`ω´)つ
http://hotwired.goo.ne.jp/news/news/culture/story/20040730207.html 【THE NATIONAL ACADEMIES】
( ´`ω´)つ
http://www.nationalacademies.org/nrc/ 【Institute of Medicine】
( ´`ω´)つ
http://www.iom.edu/ 【University of Texas Health Science Center at San Antonio】
( ´`ω´)つ
http://www.uthscsa.edu/ >>5 1000までレスつくかな?
生命科学系スレって不人気だし。
>>1 含有物質ベースってのは賛成だけど、細かいところまで
やってほしいな。たとえば、含まれる核酸に組換えが
起こりやすい配列が含まれていないか(植物の組換え体
作製は相同組換えが多いから組換えベクターはあまり
使われてないと聞いたが)、組換えタンパク(BTなど)の
副産物が含まれていないか、あっても影響は無いか等々。