気象庁は22日、局地的な集中豪雨などの気象現象を、従来より高い精度で予測するシステムを
9月から導入すると発表した。
梅雨前線などを構成する個々の積乱雲の状態をコンピューター上で再現できるようになったため、
雨の強さや場所、時間を従来より正確に計算できるという。
これまでのシステムは計算に時間がかかるため、主に水平方向の雲の動きしか取り扱っていなかっ
た。このため、高気圧や低気圧、前線に伴う降雨域といった幅100キロ・メートル以上の気象現
象は予測できたが、幅10キロ・メートル以内の個々の積乱雲が雨をどれくらいの量と強さで降ら
せるかを予測すると、大きな誤差が生じていた。
新システムは10キロ・メートル幅で水平方向だけでなく、上下方向の雲の動きもとらえるよう
に計算方式を改善。雲の中の水蒸気が、どのように雨に変わるかといった過程も計算に取り込める
ようになった。
福岡県太宰府市で昨年7月に発生した1時間に100ミリを超える豪雨は、旧システムではほとん
ど予想できなかったが、新システムでは正確に予測できた。同庁は「豪雨の位置を正しく絞ること
ができ、防災気象情報に反映できる」としている。
引用元
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20040722i513.htm 気象庁発表資料
http://www.jma.go.jp/JMA_HP/jma/press/0407/22a/suchimodel.pdf