ベルリン――羊や牛などの反芻(はんすう)動物のげっぷやおならに含まれるメタ
ンガスが、強力な温室効果を持つことが指摘されている問題で、オーストラリアの
専門家が、げっぷに含まれるガス排出量を減少させる血清を開発した、と述べた。
ドイツを拠点とする科学誌「テクノロジー・レビュー」が21日明らかにした。
豪州の連邦科学産業研究機構(CSIRO)の分子生物学者アンドレ・デニス・ラ
イト氏が、羊のげっぷなどに含まれるメタンガスを8%減らすことが可能なワクチ
ンを開発したと主張しているもので、同誌7月号に論文を発表する。
同誌によると、専門家らはその数値をさらに上げることが可能として、実験を重ね
る予定だという。
メタンガスは、二酸化炭素より約21倍の温室効果を持ち、その大部分が家畜の排
泄(はいせつ)物やげっぷなどから出る。羊は1日当たり20グラム弱、1年では
計7キログラム、牛は1年で113.4キログラムのメタンガスを排出するとし
て、以前より温暖化への影響が懸念されていた。
そのため、畜産大国のニュージーランドなどでは、家畜の消化器内でメタンを生成
するバクテリアを抑制したり、消化される時にメタン生成の少ない牧草を開発した
りする研究が進められていた。
引用元
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200406220014.html