1 :
pureφ ★:
音調が言葉のように意味を作る−数学的に明らかになった調性音楽の聴きやすさ
参照元記事 Nature Science Update 6/19 PHILIP BALL
Tunes create context like language Maths shows why tonal music is easy listening.
http://www.nature.com/nsu/040614/040614-11.html ちょっとしたメロディが、語りかけてくるように聞こえたことはないだろうか?たぶんそれは正しい。
アルゼンチンの物理学者によると、ひとつながりの音階は文法に従った言葉と同じようなものらしい。
彼の分析はまた、特に選ばれた音調で作られた調性の曲と、無調性の曲の重要な違いを明らかにした。
これは、なぜ多くの人が無調の音楽に意味を見いだせないかという疑問に解決の光を与える。
書き言葉にしろ話し言葉にしろ、異なる単語の繰り返し頻度は印象的なパターンに従っている。
1930年代にアメリカの社会学者ジョージ・キングスレイ・ジップは、文学的なテキストに現れる単語の
頻度を数えて順位を付けたところ、その単語の順位は出現頻度におよそ反比例することを発見した。
(出現頻度∝1/順位)別の言葉で言うと、一方の数値をもう一方に対してプロットし、グラフを描くと
ほぼ直線となる。その後、経済学者にして社会学者でもあるハーバート・サイモンは、これを数学的に
説明した。テキストが進むとともに既に使用された言葉が他の使用されていなかった言葉より現われる
可能性が高いと彼は主張した。例えば、この記事の残りが単語として「ソーセージ」より「音楽」を
含むだろう、といったふうに。
アルゼンチン・BarilocheにあるBalseiro研究所の物理学者Damian Zanetteは、これと同じ方法で、
異なるタイプの音楽が意味のある文脈を作るかどうかテストしてみた。一編の音楽がどうつづられるかの
鍵は、次にどの音が来そうか、あるいは来なさそうなのかに影響する要素にある。また、もう一方の鍵と
して、特定のメロディーフレーズの繰り返しと精緻化も分析要素とした。
■バッハからシェーンベルクまで
これらの効果を検証するため、ZanetteはJ. S. バッハ 前奏曲とフーガ ニ短調、モーツアルト
ピアノ・ソナタ ハ長調第一楽章 (K545)、ドビュッシー ベルガマスク組曲 メヌエット、それから、
シェーンベルクの最初の作品、三つのピアノ曲 作品11の4種類の楽曲を分析した。どれもピアノ独奏曲
だが、スタイルも作られた年代も違っている。
Zanetteはそれぞれの作品のに現れる音の頻度をその高低と長さを考慮しながら調べ、ジップが文章に
対して行ったように、これをそれらの順位に対してプロットした。この結果、全ての作品で文章の場合と
似たような分布が見られ、特に順位の高い音ではそれが顕著だった。しかし、それぞれのグラフの傾きから
示される相関の強さはそれぞれ異なっていた。
バッハ、モーツアルト、ドビュッシーの作品は全て傾きの急なグラフを示し、発現順位と頻度に強い
相関があり、高いレベルの意味論的つながりがあることを現している。つまり、その作品の一部を聞けば、
その後、どのようなものが続くかを比較的容易に予想できる。Zanetteはいくつかのジャズについても
同様の傾向があることがわかったと付け加えた。
(つづく)
2 :
pureφ ★:04/06/21 23:49 ID:???
しかし、無調音楽の創始者の一人であるシェーンバークの作品の場合は、ずっと水平なグラフを示した。
これは、この作品には次から次へと現れてくる単語に、その語彙の組み合わせのようなものは見いだせない
ということを表している。すなわち、現れてくる語彙の数はおよそ作品の長さに応じて増え続け、新しい
単語がずっと現れ続けるかわりに、同じ単語はめったに繰り返されることはない。
全てのピアノ作品は文章のような性質を持っているが、無調音楽は構造要素も、意味のある文脈も少なく、
まるで人物の性格が変わり続ける物語のようだ。
■なじみの無い流れ
これらの結果から、人々が無調音楽を聴いたときに感じる不満感は、ただ単に調和的でメロディックな
構造になじみが無いということによるだけでなく、作品の意味的なつながりが常に変わり続けるという
ことにもよっているのではないか、とZanetteは言う。
「でも、これはシェーンベルクの音楽が分かりにくいっていってるんじゃないよ」とZanetteは釘を刺した。
事実、シェーンベルク自身も作曲家の最終目的は理解可能なものを生み出すことだと書いている。
「音楽に意味のある構造を与えているものは音の連なりだけじゃないし。例えば、リズムだって重要だ。
また、無調性をよく理解することで、作曲の別の面からの共通性を見いだす必要もありそうだ。」
ブラジルを中心に活動する作曲家のHeather Jenningsは言う。「音楽の理解のために、こういう科学的な
基盤から議論を始められるのは非常によいことだ。音楽理論にもたらされた新しい視点だ。」
Zipf’s law and the creation of musical context
Damian H. Zanette
http://www.arxiv.org/abs/cs.CL/0406015 ジップの法則
http://www2.chokai.ne.jp/~assoonas/UC203.HTML http://members.at.infoseek.co.jp/J_Coffee/tsure6.html 調性、12音技法 現代音楽
http://www.ddt.or.jp/~midori/menu/yougo/mokizi2.htm special thanks to 依頼1-157
3 :
名無しのひみつ:04/06/21 23:49 ID:nQU/MuSu
22222222222get!
4 :
名無しのひみつ:04/06/21 23:55 ID:EHoeEnKs
5 :
3:04/06/21 23:59 ID:nQU/MuSu
えーん
6 :
名無しのひみつ:04/06/22 00:10 ID:7J0dKd1A
純正律と平均律の比較はないの?
7 :
&egr:04/06/22 00:18 ID:KSuF2emO
黄金比の朝
R
10 :
名無しのひみつ:04/06/22 00:50 ID:THRl4IrQ
ランキングとかやって欲しいね
ある種のキチガイは音を色として認識したりするそうだけど
人間の5感+時間なんてもしかしたら脳味噌が勝手に分類して吐き出してるだけで、
信号としての決定的な相違なんて実は無いんじゃないかと妄想してみるテスd
12 :
名無しのひみつ:04/06/22 02:09 ID:0ETx8xCC
西洋音楽だけじゃ信用できないな
13 :
名無しのひみつ:04/06/22 02:53 ID:wt8LWS7w
前に小室哲哉がこの記事と同じような事言ってた本を読んだことある
14 :
名無しのひみつ:04/06/22 03:58 ID:GUONAhGw
とある有名な作曲家(ピアノ)の持ち歩くノートを見せて貰ったら、
「印象的なメロディを紡ぐ為の数式」がビッシリだった。
優れた音楽は優れた感性(情緒)から導かれるもの、と言う固定観念を
覆してくれる貴重な経験だった。
今となっては、良く理解出来る話だが。
15 :
名無しのひみつ:04/06/22 04:18 ID:/P0XQSw0
ポップ・ミュージックで、意図的に理論からはずれたコードを
一つ入れることで、とても印象的になるのは、どうしてだろうか・・・
>>15 1930年代にアメリカの社会学者ジョージ・キングスレイ・ジップは、文学的なテキストに現れる単語の
可能性が高いと彼は主張した。例えば、この記事の残りが単語として「ソーセージ」より「音楽」を
単語がずっと現れ続けるかわりに、同じ単語はめったに繰り返されることはない。
18 :
名無しのひみつ:04/06/22 08:14 ID:ohujz26V
音楽と言語の関係はとても神秘的で興味深い。
ひょっとしたら、音楽は言語の原型であり、人間の祖先は、歌を使って
ある種の感情を共有していたのかもしれない。
逆に、言語の方が先にあって、音楽はその言語というインフラにただ乗りして
生きている寄生虫のようなものなのかもしれない。
いずれにしても両者の間にはかなり密接な関係がありそうに思う。
19 :
名無しのひみつ:04/06/22 08:33 ID:ohujz26V
ただし、言語機能を失いながらも音楽活動を正常に行っている
人がいるというのも事実だ。
20 :
stuper X又はシュバルツ博徒 ◆X64BsY9WTs :04/06/22 08:35 ID:bAeD0GgT
音楽と数学と言えばピタゴラスが懐かしい・・・。
突っ込んどくとだなー、シェーンベルグの12音技法は、
同じ音の繰り返しがないように作られてる。
だから、記事のような調査とその結果は当たり前。
12音技法の特性を知ってやっていたんだとしたら
悪質なデキレースだ。
22 :
名無しのひみつ:04/06/22 08:51 ID:RZbmQxtD
>>18 小鳥の歌の研究から、記号としての言語と、それを組み合わせる
文法(構造)はまったく別々に発達してきたのでは?という説を
唱えてる人もいる。
「小鳥の歌からヒトの言葉へ」
岡ノ谷一夫 岩波科学ライブラリー
おもしろいのでオススメ。
23 :
名無しのひみつ:04/06/22 10:31 ID:RC8X+0DD
1/fゆらぎ
24 :
名無しのひみつ:04/06/22 10:35 ID:YXoc4xRS
25 :
名無しのひみつ:04/06/28 01:00 ID:H0UKBsGi
>>11 いいとこついてると思う。
ある意味虹を7色に分けるのは非常に音楽的だよね。
光だと音みたいに1オクターブ上がるのではなくまたドに戻っちゃうけど。
そこら辺のねじれ方が音とは違っているので緑から見て赤は高い音か低い
音かよくわからなくなっちゃうけど。
例えば、緑、赤、赤、紫、橙、緑と連続で見せると、脳の中に
ファドドドシレファという音の流れを聞いたときと同じ反応が起こるとか、
ポケモンのピカピカは音としてみると妙に神経を興奮させる音楽に対応してた、とか。
>>14 音程の場合は互いに数学的にきっちり関係が決まっているから
理論的な研究素材としては使い安いんだろうな。
その関係性だけを使った第一原理作曲とか、いかにもありそう。
>>16 はずれたところから戻ってくるときに非常に安心感があるらしいですよ。
どれぐらいのタイミングで戻ってくるかも重要なんでしょう。
赤ちゃんが親の顔をどれぐらい見ていないと泣き出すか、というあたりと
相関があったりして。
>>21 そうですね。でも、ちゃんと差が出るサンプルが無いと全部同じ結果でしたということに。。
26 :
名無しのひみつ:04/06/28 01:48 ID:3l+b7OWg
そもそも和音が心地よく聞こえるところからして不思議だ。
倍音となる構造を有しているからというのは一応の説明にはなるが、
なぜ倍音を快と感じるのか、いかなる進化的な理由があって
人間の祖先は和音を快と感じるようになったのか。
27 :
名無しのひみつ:04/06/28 02:41 ID:KRw3bqgw
逆に考えてみよう
和音でない音や心地よく感じない音もあるのはなぜだろう?
ガラスの引っ掻き音とか・・・
29 :
( ´_ゝ`):04/06/28 04:32 ID:7Tp/HRHA
この音頻度統計についての研究と、調性音楽の心地よさとは何の関係もないんじゃないか?
音階を適当にいじって、調性音楽でないようにしても、音頻度の構造は変わらないわけで。
30 :
名無しのひみつ:04/06/28 11:39 ID:pO8Nu+N0
赤ん坊の泣き声を聞いて安らぐ者がいないのも何か理由がありそうだね。
31 :
名無しのひみつ:04/06/28 12:17 ID:ZykzVfwH
じゃあライヒはどうなるんだ
アラーム音は「ラ」の音だと聞いたことがある。あの音が一番神経に障るんだとか。
いや、ただそれだけなんだが。
公式を突き詰めて研究していくことで、コンピュータを使って人間に影響を与える曲を
作れるようになればいいね。マクロスプラスのシャロンみたいな感じで。
自分の好きな公式を解析してログ取ってくれれば、尚いいね。
自分だけのための作曲家。
>>30 子を持つ親なら誰でも思うことだな。なんで子供は泣くんだろう。
どうして泣き声を聞くといたたまれなくなるんだろうってね。
チンパンジーの子供は泣かないんだろ?
だったら人間にもこんな機能いらんよ。
35 :
名無しのひみつ:04/06/29 09:26 ID:vomJUP67
>>11,25
つかそれってスクリャービンの「色彩オルガン」とかメシアンを基地外って言ってるの?
ドビュッシーならどうなるわけよ?
37 :
名無しのひみつ:04/06/29 13:30 ID:8yt6hU1J
ドビュッシーもバッハ型
>>34 正直殺したくなってきます。。
殺意と愛情は似てるのでしょうか?
調性云々じゃなくてモチーフを展開してるかどうかじゃないのか?
このスレに関係あるかと思って・・・
[ 日本テレビ系 ] 2004年 7月 3日 21時 00分〜
《音と科学のミステリー》
元気になったり癒やされたり…モーツァルト音楽に隠された秘密を探る
泣き声は自分の危機を親に伝える役目があるわけです。
その声でリラックスされたらあかちゃんとしては困るわけで、
>>38 似てる。愛憎は表裏一体の関係。
ストーカーとかがいい例。
愛の反対は憎しみとおもうかもしれませんが、
実は無関心なのです。 憎む対象にすらならない無関心なのです。
(マザーテレサ)
>>28 サルの威嚇、警戒の声に似ていてその名残とかときいたことあります。
43 :
名無しのひみつ:04/07/06 01:42 ID:inMTtCQz
44 :
名無しのひみつ:04/07/06 02:26 ID:fwOaQTJs
1/f ゆらぎの考えと似たようなモンでしょ
45 :
名無しのひみつ:04/07/06 17:20 ID:lBGwH9+D
まあ無調音楽って、言語に直せば
くぇ江drfrgふじゅいいこぉpp;@
みたいなものだからな。
シェーンベルクのその曲、結構好きなんだが。
46 :
名無しのひみつ:04/07/06 17:56 ID:lloo1Ynh
46 ソーセージ
47 :
名無しのひみつ:04/07/06 22:35 ID:nLJLSvWz
( ゚Д゚) <1/fは逆回転でも1/fやけど
( ゚Д゚) <名曲は逆回転は名曲じゃないから
( ゚Д゚) <1/fとはちゃうんやないかなあ
>>47 >( ゚Д゚) <名曲は逆回転は名曲じゃないから
ここんとこについて推敲をおねがいします。
49 :
名無しのひみつ:04/07/06 22:55 ID:nLJLSvWz
( ゚Д゚) <名文は逆回転は名文じゃないから。。。
>>49 >( ゚Д゚) <名文は逆回転は名文じゃないから。。。
いや、「は」が一つ多いからわけの分からない日本語になってる
もう一度、やりなおし
51 :
名無しのひみつ:04/07/06 23:24 ID:nLJLSvWz
( ゚Д゚) <いや、真面目に突っ込まれると
( ゚Д゚) <レスしにくいやン
ソーセージ
日本人の脳みそはチョット違うはず。
回文ならいいのか?
55 :
名無しのひみつ:04/07/07 00:41 ID:BPT/7Uw9
短歌とか俳句は、言葉と音の両方にのっとって作られているのかも…
>>47 そういえば、以前1/f揺らぎ音楽会とかやってましたな。
あれはどういうものだったんだろうか。武者さん元気かな。
ゆらぎだって、統計的にみるとあんな感じだけど、
実際には揺らぎを作っているものはその直前の状態に
左右されるんだろうし、まったく離散的な起源のものの
統計をとっているわけではないと思うんだけど。
57 :
名無しのひみつ:04/07/07 10:15 ID:TmECYb7z
クセナキス聴け!
59 :
名無しのひみつ:04/08/05 01:25 ID:CGJgiYBZ
調性おんがくいん
シェーンベルクは取り付く島がないという表現がピッタリ。
無学浅薄でセンスの欠片もない私には理解不能です。
61 :
名無しのひみつ:04/08/05 08:28 ID:yo6bKIhi
ミスチルさいこううううううううううううううううううううううううううううう
うううううううううううううううううううううううううううううう
うううううううううううううううううううううううううううううううう
62 :
名無しのひみつ:04/08/05 13:44 ID:Tj7gjVQr
周波数でしかない物を調牲などと神秘めかして 馬鹿じゃないの
63 :
◆MG64yE6TCE :04/08/05 15:01 ID:CSFboCPl
64 :
名無しのひみつ:04/08/05 22:50 ID:C+pfvWn9
>>60 哲学は理解が難しいものを頑張って飲み下す学問ですが
現代音楽も感覚的に耐えられないものを苦行に耐えて聞き通すものでした。
クセナキスやミニマルが出て来た時は『現代音楽じゃない』とまで言われたもんです
65 :
名無しのひみつ:04/08/06 01:08 ID:GA4vpzeM
エレキギターのロックとか、民謡とか三味線とか、
不規則なリズムと不協和音の中にも音楽はある。
西洋音楽の数学的に規則化された音もいいんだけど
きれいで聞きやすくても退屈。
(特に中学校の合唱曲みたいなのは苦手)
66 :
名無しのひみつ:04/08/06 03:56 ID:QhOD2CLe
>>64 哲学は無理してがんばるものじゃない。受験の科目じゃないんだから。
自ら考えてしまうこと。最も思考的な分野のひとつ。
ただ他人の言ったことを理解するだけでは、学問をしているのではなく、勉強しているだけだ。
67 :
プロの婿養子 ◆13ThomasYo :04/08/06 04:25 ID:4lSrQnrA
>>65 津軽三味線なんかはむしろかなり「四角い」グルーヴだと思うが。
トランス系皿回しの間では立派なトラディショナルトランスミュージックとして認識されているぞ。
調性のない音楽がでたらめだとは思わないし、シェーンベルクなんかでも
緻密に構成されてたりするんだけど、それを音に出した時に「良い」と
思えるのかはナゾだと思うね。
キレイな(ないしエロい)画像データがあったとして、それを画像ビューワとか
ブラウザで見るのではなく、データ自体をテキストエディタで開いた所で、
普通の人間にはその画像のキレイさ(エロさ)は全く分からないでしょう?
現代音楽の楽譜を見るととっても面白いんだけど、それを音にするのは
画像データをテキストエディタで開くのと同じような違和感を感じる。
なるほど。楽譜を見てハァハァできるくらいじゃないと偉くないんだな。
バイナリ見てバグ発見しちゃう
スーパーハカーの話を思い出した。
>>66 まあそういう分野もあるね。
ほとんどの哲学屋は現状としては(ry だけどね。
>>71 入り口を間違えたんじゃないか?
分かった気にならないで、分からないものとして考え直してきたほうがいい