米国メルク社(Merck & Co., Inc., Whitehouse Station, New Jersey, USA)では、医学研
究、特に眼科領域における研究の振興を図る目的でMSD Award を実施、毎年世界各国の
眼科領域における若手研究者を対象に論文を募集し、国際選考委員会による選考の結果、
成績優秀な研究者3 名(1 位1 名、2 位2 名)を選出して奨学金を授与しています。
MSD Award は、フランスの眼科医Dr. Chibret(シブレ)を顕彰するために1982 年に設
立、以来2 年に1度実施されており、2004 年で12 回目となります。
2004 年の研究テーマは、1)緑内障における眼代謝の役割、2)糖尿病網膜症、3)加齢
黄斑変性で、18 の研究論文が国際選考委員会で審査されました。その結果、1 位は東京大
学 大学院 医学系研究科 眼科学 助教授 玉置泰裕(たまきやすひろ)先生、2 位は独立行
政法人 国立病院機構 千葉医療センター 眼科 上原七生(うえはらななみ)先生と、ドイ
ツ・ミュンスター大学病院眼科のナスカル・リタ先生が受賞されました。日本からはこれ
までに5 名の研究者が受賞されていますが、1 位に選ばれたのは今年が初めてです。
今回受賞の対象となった玉置先生の論文は「加齢黄斑変性における経瞳孔温熱療法施行時
の半導体レーザー眼底反射光出力測定装置の開発」、上原先生の論文は「自家製cDNAマイ
クロアレイシステムを用いた糖尿病マウスの網膜における包括的遺伝子発現解析」です。
引用元:万有製薬ニューズレター
http://www.banyu.co.jp/company/news/index.html http://www.banyu.co.jp/company/news/2004/0615merck.pdf