秩父山地 「緑の回廊」に植物773種 NPO調査 200種が県絶滅危惧種
秩父山地緑の回廊(コリドー)を歩いて森林の状況や動植物の生息、生育状況を調べている
秩父市のNPO(非営利組織)法人「秩父の環境を考える会」(石川友一代表)は十四日、一昨年九月から
今年六月まで過去四回の踏査の植物調査結果を中間報告、七百七十三種類の維管束植物
(シダ類、種子植物)を確認したことを明らかにした。来年五月まで残された三ルートの踏査を加えると、
八百種類を超えるものと期待されている。
森林生態系を保護するため林野庁が指定した秩父山地コリドーは、奥秩父国有林内の雲取山域から
雁坂峠―甲武信山域―三国峠―天丸山に至る延長四十四キロ・メートル、面積八千五百九十九ヘクタール。同会と、埼玉森林管理事務所は、これを七ルートに分けて三年間で踏査、毎回、二十五―三十人の市民らが参加している。
今年は六月五日、十文字峠コースで第四回踏査が行われ、過去四回の踏査結果の植物部門について、
同会植物担当で、日本シダの会会員の岩田豊太郎さん(53)がまとめた。登山道沿線を中心に
七百七十三種類の維管束植物を確認、うち、約二百種類が県レッドデータブックにある絶滅危惧(きぐ)種と
分かった。
特に、第四回踏査では、三国峠から十文字峠のほぼ中間点の標高約1800メートルの石灰岩上で、
最も絶滅の危険度が高いヤツガタケナズナ(アブラナ科、イヌナズナ属)の白い花を確認した。八ヶ岳と
三国尾根にだけ分布する希少種で、奥秩父では六十年以上前から知られているが、普段は見過ごされて
おり、踏査中の確認は珍しいという。
岩田さんは「一九六九年に確認されたイトシシランやヤツガタケシノブなど全く見られなくなったシダ類も
あった。帰化植物は林道沿いや山小屋周辺で三十数種が見つかっただけ。原生林内は皆無で、入山者が
少なく、生態系が守られていた。反面、シカなど食害被害は目立った」と話している。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saitama/news008.htm 【コリドー(緑の回廊計画)】
( ´`ω´)つ
http://www.nacsj.or.jp/old_database/korido/korido-010101-no453-00.html 【緑の回廊】
( ´`ω´)つ
http://kokuyurin.jca.ne.jp/Kokuyu_Natural_Page03.html