【ヒトES細胞】研究規制緩和を 米議員が要請
【ワシントン和田浩明】米上院の過半数を超える議員58人がブッシュ米大統領に
超党派で書簡を送り、多様な組織に分化する能力を持つヒトES細胞(ヒト胚(はい)性幹細胞)の
研究に対する米連邦政府の規制を緩和するよう要請した。書簡送付を7日発表した
ファインシュタイン議員は、アルツハイマー病で長年療養生活を送ったレーガン元大統領の死去
に触れ、「ES細胞の研究は、アルツハイマーなど難病の治療の鍵になる可能性がある」と語った。
書簡はレーガン氏が亡くなる前日の4日に発送され、民主、共和両党の議員が署名している。
ブッシュ大統領は01年8月に、ヒトES細胞の研究への連邦資金支出を、
既に作り出された細胞株に限って認める方針を発表した。
書簡は、「連邦資金の適用対象は19株に過ぎず研究が制限されている」と指摘、
資金獲得が困難なため、新たな研究者の獲得も困難だと述べ、政策の転換を求めた。
ヒトES細胞研究の規制緩和は、故レーガン元大統領のナンシー夫人も強く要請している。
一方、ホワイトハウス当局者はロイター通信などに、政策変更の考えはないと語っている。
http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/medical/news/20040608k0000e030078000c.html