1 :
ご冗談でしょう?名無しさん:
なんか超統一理論を前提としている理論だとか
無数の子宇宙孫宇宙を生むとか、
準定常宇宙論者はバカにしてるようです。
そんなにインフレーション理論は
ことごとくウサンくさいものなのでしょうか?
誰かシロートにもわかるように説明してください
どの程度の知識から話せばよいのでしょうか?
ここでいうシロートとは、何でしょう?高校生レベル?大学生レベル?
概念的な話がいいのか、数式が羅列してあるだけでイメージが湧く
レベルなのか、そこらへんを明示した方がレスの効率がかくだんに
良くなりますよ。
3 :
1:2001/07/09(月) 15:00 ID:MxElbheo
>>2 スミマセン できれば高校生でもわかるレベルで
概念的な話でお願いします
まず、始めるにあたって
物理学における法則は、形而上学である数学における公式とは
まったく性質が違うものであるという事を理解する必要があります。
数学の公式は頭の中や紙の上で完全に矛盾例外が起こらないように
作られます。
しかし物理学の法則は観測に基づいて作られます。よってその時代の
観測の精度によって法則が書き換えられていくわけです。これは、
ニュートンの運動法則がアインシュタインの相対論に置き換えられた
ことをみても分るでしょう。
現在の宇宙論は宇宙の始まりを実際に観測したことがないという問題
と宇宙を始めから作り直し法則を検証することができないという物理
学にとってかなり致命的な欠点を持っていることをご承知ください。
なぜ準定常宇宙論とビックバン宇宙論(インフレーション理論)が
できるのでしょうか?
定常宇宙論は容易にわかります。つまり宇宙に始まりなどなく終わり
など無いという基本的な考え方です。(ここでは、それぞれの理論が
正しいかどうかの考察は控えます。)
では、ビックバン仮説はなぜ生まれたのでしょう。
それは、地球からはるか遠方の銀河が赤い色のほうに光のドップラー
シフトを起こしていることが観測されました。これは、地球から
離れる向きに光速に近い速度で移動していることの証明になります。
またこれらは、地球より離れているほど顕著に表れます。
つまり、銀河は均一に地球(銀河系)からはなれていることになるの
です!!
ここで少し思考実験をしてみましょう。時間とともに膨張する宇宙に
おいて時間を遡るとどうなるでしょう。宇宙は収縮しある1点に無限
のエネルギーが集中することになるでしょう。それこそがビッグバン
の始まりなのです。
インフレーション理論はこのビッグバン仮説なかの1つの理論です。
6 :
1:2001/07/09(月) 16:37 ID:MxElbheo
>>5 丁寧なレスをありがとうございます。
数学的な仮説というわけですね。
ところでインフレーション理論はどうしても
統一理論や多重宇宙論と結びつくものなのでしょうか?
超弦やメガバースを必要としない
インフレーション理論もある??
というかインフレーション理論を説明して無いじゃん。
門外漢なんだけど、ただのビッグバンは最初からいきなり膨張しまくってて、
インフレーションはあるとき急激に広がるんだったっけ?
で、エネルギー源が真空の相転移だっけ?
インフレーションのメリットは遠方宇宙の等方性を説明するとかいうんだったと
思うけど、良くわかんない。誰かおせーて。
4.5は、インフレーションに至る前の前提です。すいません。
1度にやると読むのも書くのもつらいので……。
今、少し時間がないので2,3時間後にインフレーション理論の
始めから、書きたいと思います。
がんばれ〜
11 :
ご冗談でしょう?名無しさん:2001/07/09(月) 23:20 ID:6DaChUm.
続き書いてくれる事に期待してage
silentが名前変えた人なの?>2他
>>12 そうです。silent は別の板で使っていものなので、ここにふさわし
名前に変えました。
>>10 どうも
>>1 遅れてすみません。お気に入りの宇宙論の本が本棚の奥で行方不明に
なって探していました。結局見つかりませんでしたが……。
頭は計算、思考実験の場。知識の暗記は本、という明確な区別をして
いる暗記力0な私にとって参考物件で確認が取れないのは、いたいか
ぎりです。
手元にあるのはBLUE BACKS 3冊という非常に貧弱な装備
です。まあ間違いは後で訂正するとしてインフレーション理論から
始めましょう。
ではまず本論に入る前に宇宙背景放射、宇宙の晴れ上がりなど
ビッグバン宇宙論の基礎は知っているでしょうか?
宇宙背景放射(背景輻射)とは、銀河や恒星などから来る光を除いた
宇宙空間そのものから来る光のことです。普通、宇宙背景放射は、
絶対温度にして何Kの黒体放射(黒体輻射)に相当するかで表され
ます。
黒体放射とは、「理想的に真っ黒な状態」の物体から出る光のことで、
波長ごとの明るさの分布(プランク分布)を見る事により黒体放射
の絶対温度を決定することが出来ます.
よって背景放射を観測することにより宇宙の温度を知ることが出来
ます。
ビッグバンのあと宇宙が4000Kになるまでは、宇宙は曇ってい
ました。ここで、おや?と思う人もいるかもしれません。そうです
宇宙は曇っていたのです。曇っていたといっても宇宙に天気があった
という事では、ありません。光が外に漏れることが無かった。という
意味です。では、何故曇るなんて事が起こるのでしょうか?
それは、電子の悪戯なのです。高エネルギーの物体中では、原子は
安定的に存在できずイオン化してしまいます。イオン化した電子は
光子と激しくぶつかり合います。よって光子は電子に邪魔され直進
することが出来ないわけです。
宇宙が膨張し次第に温度が下がると電子は原子核に捕らえられ原子
になります。そして、妨げられるものの無くなった光子は直進する
ようになる。これを宇宙の晴れ上がりと呼び、晴れ上がった時の光を
我々は背景放射として観測するわけです。
さてと、長くなりましたがこれくらいで序論は終りにします。
これからが本論です。
>>1 は、定常宇宙論とビッグバン宇宙論の違いを中心に
知りたがっている様なのでまず軽く2つの宇宙論の対立の歴史を紐解いて見ま
しょう。
1940年代後半
ビッグバン論が生まれる。
ビッグバン宇宙論の先駆者は、コーネル大学のガモフ、アルファー
ハマーです。このときは、背景放射の数値演算(理論値)の計算が
おもになされていたようです。
ガモフの人物紹介は人物辞典のスレにのせておきました。
1950年代
定常宇宙論とビッグバン宇宙論の2つが拮抗し激しい論戦が行われ
るようになりました。しかし、このころは今より神を信じる人が
多かったので、神学者=ビッグバン 無神論者=定常宇宙
というような宗教対立のようなものまで引き起こしました。
ビッグバンの生みの親のルメートルは神父だし、定常宇宙論のホイル
は無神論者として有名です。
なぜ神学者がビックバンなのかというと旧約聖書の創世記の天地創造
の章で「神は光りあれと言われた、そこに光があった。」
という一節がビッグバン宇宙論の始まりに似ていたからでしょう。
余談ですが、ユダヤ教の絶対神はヤハヴェといい「ありてあるもの」
という意味だそうです。ありてあるもの、非常に深い意味合いだと
思いませんか?存在するから存在するんだという絶対的な主張です。
このころのビッグバン論の神学者たちには、ビッグバン以前になにが
あったのか?などと悩む必要も無かったのかも知れません。何せ在る
から在るのですから火の玉が……。
1960年代初期
引き続きガモフとホイルを中心とする激しい論戦がくり返されていました。
しかし、1965年にウィルソンとペンジニアス宇宙背景放射の発見によって
状況が一変しました。この発見がビッグバン宇宙論の絶対的な勝利の確証と
みなされたのです。これにより、定常宇宙論は瀕死に追い込まれました。
一般的に、異端論とみなされる事さえあったようです。
1980年代初期1
65に勝利したはずのビックバン仮説に破れが生じてしまいました。それは、
驚くべきことに勝利をおさめるきっかけになった宇宙背景放射によってでした。
宇宙背景放射の観測精度の向上と観測資料の増加により、宇宙の膨張がどの方向
にも非常によい精度で均一だという事が確かめられたのです。つまり宇宙は球体
だったのです。ここで、なぜこの程度のことでビッグバン宇宙論が破れるのか?
とお考えになる人も居ると思うので少し説明します。
あなたは、ハリウッド映画を見た事があるでしょうか。1度や2度は誰でもみた
事があるでしょう。あの何故か大量に使われる爆薬、なぜか、主人公のジャンプ
したすぐ後に着弾するあの爆発です。それを思い出してください。(戦隊物でも可)
あなたは、吹き上がる炎や爆煙が円形や楕円形など規則的な図形になるのを
見たことがあるでしょうか。恐らく完全な球形や半球形を見たことは無いで
しょう。つまり、爆発が球の形をとる必然性はまったく無いのです。
>>4 で述べたように、我々は宇宙を何度も作り直して理論を確かめることが、
できません。よって、次にできる宇宙は均一でなく今の宇宙だけが異常な状態
なのだ。などという主張は通りません。何らかの方法で、ビッグバンの膨張に
均一性をもたせる工夫が必要なのです。そこで登場したのが、インフレーション
理論です。
1980年代初期2
やっと、インフレーション理論が登場しました。この理論は、
80年から81年にかけて、ゴダード宇宙センターのデモステネス・カナザス
東大の佐藤勝彦教授、MITのアラン・グースの三者が別々に論文を発表しま
した。その論文によると無の空間から生まれた宇宙が光速をはるかに超える
スピードで膨張したというのです。(光速を超えるのは空間だけで創造された
物体が特殊相対論に反するような膨張をする訳ではないとの注釈あり)
この理論で宇宙の均一性を生み出しているわけです。
このころになるとほとんどの学者はビッグバン宇宙論を支持していたので
ほとんどの学者はこれを支持し取り入れました。
23 :
神はサイコロをふる?:2001/07/10(火) 08:03 ID:ojpFZ57U
さて、これからインフレーション理論の変化が永遠と続くのですが……。
私の体力は永遠ではないので少し休憩します。
次の書き込みは、昼の暇な時間か、夜になります。
というわけでまた。次こそ
>>1 の疑問に答えを与えるぞと思いつつ
上げて終ります。ねむい、、、
すげー
とりあえず質問をいくつか。
>>5 宇宙の始まりは大きさの無い点だったのか?
例えば気体は圧縮しても体積0にならないような。
>>16 >晴れ上がった時の光を 我々は背景放射として観測するわけです。
すると今の温度は関係ないの?
あと晴れ上がった「以後」の光が見えるというわけではないの?
>>20 ペンジニアス→ペンジャス?
>>22 光速を超える膨張って、やっぱよくわかんない。
てきと〜でいいから答えてくれるとうれし。
26 :
1:2001/07/10(火) 12:14 ID:6BnOfSqY
返事遅れてスミマセン・・
分かりやすい説明をありがとうございます。
インフレーションの考案者グースの名は
知っていましたが、日本人の佐藤さんも
発案者の一人なんですね。
神はサイコロをふるさんは、すごい人だ・・・
ただいまー、さて、私がダウンしている間に質問がいくつか来てるようですので
お答えします。まず……
>宇宙の始まりは大きさの無い点だったのか?
という質問からですね。これは、かなり難解な良い質問ですね。
大きさ0エネルギー∞ というものがそもそも本当に存在するのか?
と言う事ですが……。結論から言うと本当にあるかどうかは疑問だがわからない。
という答えになります。ビッグバン宇宙論でわかっているのは、時間0の時では
なく、1/∞時間の時にエネルギーが∞になるということです。
つまり、無限に0には近いが0ではない、ある時間においてエネルギーが、
無限大になるということです。よってその体積は0ではなく、1/∞です。
1/∞=0 じゃないのか?という疑問がまたでます。そう数値演算的には、
正しいのですが……、物理現象的に正しいかどうかは私にはわかりません。
物理数学の専門家の人に聞くか、数学板で聞くしかないでしょう。
物理をやっている者は数値演算は道具ぐらいにしか思っていないので厳密な
表記を普段使わないというだけの話です。厳密な考え方をする数学者の方々達
とは、まったく違う所です。数学板で0=1/∞ですか? などというスレを
立てたら、「(゚д゚)ハァ?」議論し尽くした。逝って良し。などといわれて過去
ログへ飛ばされるかもしれません。
1/∞じゃなくてlim[r→+0](1/r)でゼロにする直前の話だろ?
間違った。単純にr→+0でゼロにする直前の話だろ?
>>25 >ペンジニアス→ペンジャス?
ですが、これは、私のタイプミスです。私の参考文献には、
ペンジアスとかかれていますがペンジャスでも良いはずです。
>晴れ上がった時の光を 我々は背景放射として観測するわけです。
すると今の温度は関係ないの?
ということですが、背景放射の値は、現在の観測精度で2.73K程度
ですので、宇宙が膨張したくらいでは観測誤差程度の変化にしか
なりません。よって今の温度が関係ないというわけではありません。
>光速を超える膨張って、やっぱよくわかんない。
ということですが、インフレーション理論では、「空間は光速を超え
るスピードで膨張できる」とされています。これが本当に出来るかど
うかは、議論の余地があるでしょう。
ここでいう光速以上のスピードの膨張とは、半径Rの球形の宇宙が
1秒後に半径R+C+α (C:光速 α >0)の球形の宇宙に
なるということです。
えーと、回答感謝。
聞きたかったのは、晴れたときの光が見えるんならそれは4000Kじゃないのということなんだけど。
>>32 はい、4000Kではありません。宇宙の晴れ上がり時の
空間は銀河系から光速(インフレーション理論では超光速)で
遠ざかっているため赤方偏移(光のドップラー効果)しています。
よって通常よりエネルギーが減少するため4000Kよりも低く
なります。
age
背景輻射の赤方偏移って、要するにエネルギー保存みたいなもんだよな?
地上から上にボール投げれば運動量が位置エネルギーにかわってくように。
>>35 運動量+位置エネルギー=一定 ってか?
単位も違うし・・・いや、俺は何も見なかった。うん。
さて、11時になる前に少しインフレーション理論の変遷を書き込みしておきま
しょう。
>>22 では、1980年代までやったので、次は1990年代です。
1990年代に入ると宇宙の観測の精度も飛躍的に向上し観測データも格段に多く
なりました。それにともない理論家たちの間で銀河系が群をなして誕生したらしい
ということが、言われるようになりました。この事実は、天文学者の間では常識
だったのですが、物理学者がそれを理論化できずにいたのです。ここで疑問が
浮かんだ人は、非常に鋭い物理感覚の持ち主ですね。少し考えてみてください。
インフレーション宇宙論がなぜ導入されたかを……。そうインフレーション宇宙論
は、
>>21 でも述べたように、均一に膨張した宇宙を表現したいがために導入され
ました。それでは何故、銀河系が群れをなして存在しているのでしょうか?本当に
宇宙が均一ならば銀河は等間隔に配置されていてもいいはずです。
そこで、学者たちは、「宇宙背景放射の均一性の中の微妙な不均一さ」
という非常に微細なむらを盛んに観測しだしました。
ゴダート宇宙センターのジョン・マサーは、1990年に宇宙背景放射探査衛星
COBE(Cosmic Backgraund Explorer)の測定から、宇宙背景放射を2.73K
であるともとめ、方角によって背景放射のピークの波長が少し違うことを突き止め
ました。これは、太陽系の銀河系内のでの運動によるものと解釈され。その運動速度
は300万Km/sと求められました。この結果は、ほかのもっと精度の良い方法で
求めた速度220万Km/sとかなり近い値になります。また同じ衛星を使って、
カリフォルニア州立大学バークレイ校のジョージ・スムートは、背景放射の
30万分の1程度の不均一さを発見しました。そして現在でも観測精度を上げる
挑戦が進められています。
38 :
35:2001/07/10(火) 22:07 ID:???
>>36 いや、別にイコールで結んだ覚えはないが。変わっていくと書いただけで。
でも素直に運動エネルギーと書いてたほうがよかったね、確かに。ごめん。
39 :
モナピカQ:2001/07/10(火) 22:19 ID:???
最近の天文学における観測結果では、
インフレーション理論は否定的らしいですよ。
ホーキングらの主張によれば、宇宙はプランク長から生まれたらしいです
無限に小さいわけではないそうな。
41 :
ご冗談でしょう?名無しさん:2001/07/11(水) 00:50 ID:hWLn7PtY
プランク長っていうのは
量子力学における事実上の無限小ではないの?
>>41 頼むからそれを根拠に「空間は無限に分割できない!」とか
「時間には最小単位がある!」とか言わないでおくれよ。
43 :
ご冗談でしょう?名無しさん:2001/07/11(水) 03:34 ID:1uII6nsg
>39
詳しく聞きたいなぁ、その話。
教えてくれぇ!
44 :
ご冗談でしょう?名無しさん:2001/07/11(水) 04:34 ID:Gyrv2WIA
真空からどかっと生成されるか少しずつ生成されるかの違いであって
ビックバンモデルも定常モデルも変は変。
45 :
ぽ:2001/07/11(水) 06:37 ID:8v8pj6z6
インフレーションがなく単なる断熱膨張だったら
宇宙背景放射のゆらぎは説明できない。
46 :
ご冗談でしょう?名無しさん:2001/07/11(水) 17:41 ID:ZmjwffMg
旧インフレーション
新インフレーション
カオス的インフレーション
2重インフレ−ション
3重インフレーション
拡張インフレーション
ハイパーインフレーション
開いたインフレ−ション
超自然超対称インフレーション
などの種類があるらしい
すみません。突然OSがTAを認識しなくなってしまって……。
復旧に丸1日かかってしまいました。
私の居ないうちにこのスレに参加して下さる方が多くなって、
うれしい限りです。
>>39 の仰る様に今は、準定常宇宙論の方が、
やや優勢なようです。しかし、忘れてはいけないのは定常宇宙論が
1965年に敗北したにもかかわらず、また準定常宇宙論として復活
した点です。これから、ビッグバン宇宙論の強力なライバルとして
舞い戻ってきた準定常宇宙論の成立について書きたいと思います。
48 :
ご冗談でしょう?名無しさん:2001/07/11(水) 19:48 ID:Q.EEF/Aw
>>46 拡大インフレーション・モデル
ハイパー拡大インフレーション・モデル
ハブリッド・インフレーション・モデル
突然変異ハイブリッド・インフレーション・モデル
傾斜ハイブリッド・インフレーション・モデル
もある。ほかに50種類以上ある。
1993年から、準定常(Quasi-Steady State)宇宙論が
インド人の理論家ジャヤント・ナーリカーとイギリス生まれの天文学者
ジェフリー・バービッジとホイルの3者の協力によって作られ、
1994年の国際天文学連合(IAU)の「ビッグバンを検討する」
というシンポジウムの中で発表されました。この会議にはビッグバン
宇宙論の理論家も多数出席していて質疑応答がなされましたが、
どちらが正しいかなどという結論はもちろんでませんでした。
以下に軽くこの理論の要点を書きます。
1.宇宙には始まりもなければ終わりもない。
2.ハッブルの観測による赤方偏移に示されるように常に宇宙は自然
膨張し、新しく生まれる物質で満たされるので常に同じ様に見え
るし、生まれる物質と反対の性質の物質つまり負の物質(または
エネルギー)が常に生まれバランスを取っている。
ブラックホールもこの負の物質のひとつ。
3.宇宙背景放射は、銀河系間に無数に存在している微細な鉄や炭素の
塵がその空間の低温度(2.73K)で発光しているものとする。
ここで銀河系間温度とは、1930年代にレゲナーによって2.8K
と推定されています。
さてと、現在の宇宙論の基礎であるインフレーションと準常定常宇宙論
が出てきたので
>>1 の解答を一言
>>46 >>48 の指摘のように宇宙論は細分化され数限りなくあります。
今あなたが、その全てを知ることはあまり意味のあることは思えません。
それぞれの理論には、長所と短所があり完全な理論はいまだ完成して
いませんし、観測精度もまだまだ十分ではありません。よって個別の
理論のを追うよりも自分の宇宙論の方向性を自分の考え方、人生哲学に
照らし合わせて、決めるのがよいでしょう。人の意見は大事ですが、
それを鵜呑みにして検証を怠ったり、理論の流行を追うのは愚かな
ことだと思います。
物理において共有すべきなのは、意見ではなく知識であると私は
考えます。インフレーション論が本当に胡散臭いかは、正しい知識と
実力を得た未来のあなたが判断すべき問題だと思うのです。
以下に宇宙論の論点を軽くあげます。
1.銀河系内の空間は何故膨張しないか
2.クエーサーとは何かについて
3.光のエネルギーは減衰するか
4.赤方偏移の量子化はあるか
5.宇宙背景放射はビッグバンに関係あるか
6.宇宙の均一性の中の微細な非均一さについて
7.宇宙空間の各元素の存在比率の理由について
8.暗黒物質(ダークマター)について
9.ハッブル係数(宇宙の膨張率)の理論値について
10.超新星の大きな赤方偏移の理由について
11.真空(無)からの物質の創造のタイミングと可能性について
12.実証済みの理論とはなにか
13.宇宙論の現実性について
14.その他の宇宙論について
軽く上げただけなので実際はもっとあると思います。
よって、理論や宇宙モデルは星の数ほどあります。
1-14を全部説明すると今まで書いた以上のボリュームになるので、
希望の番号とその番号の中の特に何が知りたいかを書いて見てください。
私の知る範囲で軽くほんと〜に軽くお答えします。
51 :
1:2001/07/12(木) 12:19 ID:???
>>50 本当にたくさんのレスをありがとうございます!!
少し分かったような気がします。
というか、2chでこんなに親切なレスを下さる方に
会ったのは、初めてで感激っす(涙)
どっちかというと準定常宇宙論の方が
インフレーション-ビッグバンより
やっぱり今は有力なんですね。
大変勉強になりました。
21世紀になって、今後の宇宙観が
どう変わっていくのか
楽しみになってきました。
赤方偏移の量子化?
意味が不明だけどこれは何かの間違いかな
53 :
ご冗談でしょう?名無しさん:2001/07/12(木) 13:23 ID:bW9xpG0Y
>>51 > どっちかというと準定常宇宙論の方が
> インフレーション-ビッグバンより
> やっぱり今は有力なんですね。
え゛、、、正反対ですけど...
計算も苦手で文献もろくに読めないなら
もうサイコロ振っても振らなくてもいいから名無しで控えめに活動しろ
>>52 赤方偏移の量子化とは、1974年ごろにアリゾナ大学のウィリアム・
ティフトが報告したもので、赤方偏移の数値が不連続に一定の数値ごと
に現れるという現象のことです。
彼の観測によると毎秒72.4Km事に区切られていて、赤方偏移の
値が72.4Kmの銀河系が、いくつか観測されたら、次の銀河系の
赤方偏移は毎秒144.8Kmということになります。
もしこの説が正しいとすると、インフレーショ理論の膨張している
事の説明が難しくなります。(空間の膨張は不連続ではないので)
56 :
ご冗談でしょう?名無しさん:2001/07/12(木) 13:49 ID:bW9xpG0Y
>>55 それってどれくらいの大きさまでのzのことを言ってるんですか?
57 :
ご冗談でしょう?名無しさん:2001/07/12(木) 13:51 ID:bW9xpG0Y
>>55 って言うか、それは銀河が離散的に分布していることしか示唆してなくて、
空間の膨張が不連続であることを要求するものではないのでは?
>>56 ここでいうzとはなんでしょうか?
>>57 そうです。わたしがここでいいたかったのは、赤方偏移の量子化はインフレーション
理論の宇宙膨張よりも準定常宇宙論の方を強く支持する事実であるということです。
準定常宇宙論者はこれをすでに立証された事実だとしインフレーション宇宙論者は
観測データが不足している為だとしています。
どちらにしろ観測が進めば明らかになるでしょう。
>>54 荒らしの一種だと捕らえて適当に無視していれば、特に気にならないの
では?他にひどい書き込みたくさんありますし。
>> 58
「そうです」の意味がよくわからないのですが。
>>58 本気で言ってるの?
ってかそういう不連続性まで量子化って言うのかどうか知らんが、
準定常宇宙論でそれを説明しようと思ったら結局物質生成にムラが
できることを説明しなきゃいけないんじゃないの?
空間の性質に不連続性があるのかい?
インフレーションを含む非定常宇宙論なら最初の量子的な揺らぎから
密度揺らぎが成長できるけど、最初っから広大な空間があるんじゃ
ムラも最初から相当でかくないとだめだよなぁ?
単にムラの生まれる理由の説明を放棄しただけじゃん。
>>59 荒らしは無視すればすむが、物理に関して嘘を話されてはたまらん。
現に1はその嘘を信じて感謝しているではないか。
ビッグバンはマスコミが宣伝しまくったからなぁ。。。
65 :
56=57:2001/07/12(木) 16:12 ID:bW9xpG0Y
>>58 > ここでいうzとはなんでしょうか?
え...赤方偏移の大きさって、普通 zっていう変数で書きますよね。
z=(λ(obs)-λ(i))/λ(i)、
λ(obs)は銀河で観測されたスペクトル線の波長、
λ(i)は同じスペクトル線の地上での波長。
> そうです。わたしがここでいいたかったのは、赤方偏移の量子化はインフレーション
> 理論の宇宙膨張よりも準定常宇宙論の方を強く支持する事実であるということです。
なぜそう言えるのか、論拠がわからないのですが、「赤方偏移が離散的に分布している」
という観測事実があっても、それは銀河の密度が完全には一様でなく、ある距離を
典型的な間隔として離散的に分布しているということを導くだけで、空間の膨張のしかた
については別に何も制限を与えませんよね?
ですから膨張宇宙論とは何も矛盾しないのでは?
さらに、もし仮に、その観測事実が膨張宇宙論を棄却し得たとしても、
その観測事実は準定常宇宙論とは特に関係ないと思うのですが、なぜ
準定常宇宙論を「強く支持する」と言えるのでしょう?
ごめんなさい。嘘教えちゃいました。途中で気づいたのですが……。
直さずに進んでしまいました。
(誤)準定常宇宙論の方が優勢である。
(正)準定常宇宙論の登場で盛り返してきたが、インフレーション理論
の方をやっている人数が多い。いずれにしろ決着はついていない。
あと
>>55で言いたかったのは、赤方偏移の量子化は準定常宇宙論の方が
自然に説明できると言う事(インフレーションの方は、膨張が飛び飛びに
起こる事はないから。なぜ、銀河系が決まった値で飛び飛びにあるのか
説明が必要になった。)です。
人物の方履歴や年号は本を参考にしながら書いたので大丈夫だと思うの
ですが……。何か間違いがあったら指摘して、出来れば正しい方も書い
て見てください。
>>16 (誤)イオン化した電子
(正)イオン化して原子から分かれた自由電子
70 :
56=57:2001/07/12(木) 17:29 ID:bW9xpG0Y
>>67 > あと
>>55で言いたかったのは、赤方偏移の量子化は準定常宇宙論の方が
> 自然に説明できると言う事(インフレーションの方は、膨張が飛び飛びに
> 起こる事はないから。なぜ、銀河系が決まった値で飛び飛びにあるのか
> 説明が必要になった。)です。
いや、あの...
インフレーションモデルが“赤方偏移の量子化”を説明できないとしても、
準定常宇宙論なら自然に説明できるんですか?(^^;;
ちなみに、“赤方偏移の量子化”がいわゆる銀河のボイド構造のことを
指しているのであれば、それを説明するためのビッグバンモデルは
いくつか提案されていると思いますが。。。
>>67 準定常宇宙論にも説明なんてできてないだろって
上でレス返されてるのが見えないのですか?
今このスレをすべて読みなおしてみましたが、
どこにもその根拠は書かれていません。
それと、あなたが準定常宇宙論を支持するなら
もうひとつ、背景輻射についても説明しなければいけませんね。
なにせビッグバン後の晴れ上がりと背景輻射の関係について
>>33で認めてるもんね。どーすんですか?言ってることが支離滅裂のようですが。
72 :
56=57:2001/07/12(木) 18:01 ID:???
それと、準定常宇宙論では 238Uを用いた宇宙核年代測定によって
求められた、「銀河系のハロー星の年齢が有限である」という結果が
説明できないと思うのですが。。。
>>71 特に準定常宇宙論を支持しているわけではありませんが……。
ええと、準定常宇宙論での背景輻射(放射)は、微細な鉄や炭素の
塵が、銀河系間の空間に存在しその環境と調和した温度で放射される
と言う事です。
支離滅裂なのは知識が整理されてないことと文章力のなさによるもの
です。すみません。
>>49 >3.宇宙背景放射は、銀河系間に無数に存在している微細な鉄や炭素の
> 塵がその空間の低温度(2.73K)で発光しているものとする。
これはおかしいね。
背景輻射の等方性からして銀河系外にも一様に発光源が存在してないと
輻射にムラができそうなものだ。鉄や炭素は恒星の死後じゃないと
大量には生まれないだろから、星の発生が頻繁なところほど発光が強まるだろう。
そもそも鉄や炭素の発光がなぜ常に2.73Kの黒体輻射をしているんだ?
他の温度でなく、2.73Kである理由は?
それに関連して
>>37でも嘘を言っているね。
>であるともとめ、方角によって背景放射のピークの波長が少し違うことを突き止め
>ました。これは、太陽系の銀河系内のでの運動によるものと解釈され。その運動速度
>は300万Km/sと求められました。
これ、そもそも銀河に対する相対速度とは思われてないでしょ。
そもそも発光源が銀河内物質だとしたら地球の運動だけじゃなくて
発光源の銀河中心に対する公転運動を示すドップラーシフトが現われますよね。
それは、観測されているような双極子型の非等方性にはならないでしょう?
これについてはどう説明します?
まー適当に買った本の内容を書き写してるだけでしょうから、
これからは注意して本を買いましょうね、とでも言っておきますか。
>>65 私が、本で確認できたのは72.4Km/s*2までですが、
観測データの載っている辞書を調べればもっとのっているかも
しれません。あと、近くの図書館には、データがなかったので、
やはり大学で調べないとだめみたいです。
>>74 その忠告は心得ておくことにしましょう。
しかし、本を書き写している訳ではありません。
あと、貴方がちゃんと説明してくれると非常にうれしいのですが……。
説明しとるやんけ、あんたの間違いについていろんな人が>76
>>77 いや間違いの指摘の方ではなくインフレーション理論と準定常宇宙論の
説明の方です。すみません、言葉が足りませんでした。
82 :
56:2001/07/13(金) 10:41 ID:???
>>81 > 赤方偏移z=6.68 の銀河が本当にあるかどうかを議論しているようです。
> ここに書いてあります。
いや、そのリンク先で議論されている観測は、赤方偏移の量子化を主張している
アリゾナ大学の観測とは関係のない観測ですよね?
私が尋ねたのは、アリゾナグループが赤方偏移の量子化を見出したと言っている
zの範囲はどこまでだったのか?という質問です。
で、たぶんお答えは
> 私が、本で確認できたのは72.4Km/s*2までですが、
> 観測データの載っている辞書を調べればもっとのっているかも
> しれません。
ということだと思いますが、v=144.8km/sということは、
z=0.000483、我々の住む銀河系からの距離が2Mpc程度
(約700万光年)ですから、銀河団のスケール話、ということになりますよね。
銀河団スケールでの物質密度のゆらぎを説明するビッグバンモデルは
数え切れないほど提案されてますよ。
ですから、膨張宇宙論を破綻させる観測事実とは言えないと思います。
84 :
ご冗談でしょう?名無しさん:2001/07/14(土) 08:33 ID:zWxGws5Y
現在の観測データではなんとも言えないんじゃないか?
個人の好み、としか言いようがないと思われ。
横レス・長レスでゴメンだけど、準定常宇宙論者って、まだいたの?
いくら往生際の悪いF氏も最近は大人しく沈黙だと思っていたのに。
(その代償は痛かった!定常宇宙論を唱える前の業績が評価されたのに、
彼だけノーベル賞取り逃がし。)
ttp://nova.earth.s.kobe-u.ac.jp/~matsuda/naname/naname6.html 未だに(準)定常宇宙論を持ち出すのは、素人のトンデモ系にしか見えないん
だけど。特に、COBEで息を吹き返した点。あれで息の根が止まったんじゃ
なかったの?(もしかして、そのやり取りを楽しんでいたら、ゴメソ!)
でも、googleなんかで検索すると、そういうサイトがゴロゴロ引っかかるん
だよね。上記の松田卓也氏のような現役研究者の処は大丈夫だけど。
(「相対論は間違っていた!」といってる奴等と根は一緒!)
素粒子でもクォークを単体で検出したことはないけれど、傍証は十分だし
背景の理論(QCD)はきれいなゲージ理論なので、まともな研究者で
これを疑う人はいない。宇宙物理でのビッグバン理論も、これに近い
状況だと思う。インフレーションは、平坦性、地平線問題、モノポール問題
等の困難を解決した点で、素粒子のSUSY GUTあたりの立場では?
確立した標準モデルと言えるにはもう少し詰めの傍証が必要だけど、
筋のいい理論だから、その線で研究を進めるのを皆当然としている。
(スタインハートのように代替理論を出して来る連中もいるけど。
それにしても、準定常宇宙はないでしょう)最近の気球データのように、
密度ゆらぎの観測結果もインフレーション支持だし、今コスミック・
コンスタント(ダークマター候補)の不定性がどんどん収束していってる。
MAPとSDSSのデータが出たら、インフレーションもモデルをかなり
絞れるのでは?(それにしても、(準)定常宇宙論の復活はないっ!)
1の人が高校生だとしたら、日経サイエンスなどの特集かパリティ物理学
コースなどを読むのが一番確実では?(須藤靖さん、二間瀬さんなどが
数式入り入門書を出してますが、ダークマターのあたりはもう古いかも)
ttp://www.nikkei.co.jp/pub/science/page_2/magazine/0104/mokuji.html ttp://www.athome.co.jp/academy/space/spc03.html 間違っても下記のサイトの宇宙物理学研究会に入会されないことを
祈ってます。
ttp://www3.osk.3web.ne.jp/~redshift/index.html
コスミック x → コスモロジカル
87 :
ご冗談でしょう?名無しさん:2001/07/20(金) 11:16 ID:9bStsnyQ
age
>>85 両方の理論の対立が良い研究の引き金になるかもしれないから
良いのでは?
>>88 >>85 のひとは、その対立の結果として生き残ったのがビッグバンの
ほうだと言っているのだとおもうが。
>>88 あんたまだ天動説と地動説が対立してると思ってるのか?
>>88 88の方が参考にされた本ないしHPにとても興味を持っています。
ぜひ書籍名、著者名、URLを教えてください。
>>89 それは、もちろんわかってますが。準定常宇宙論もあると面白いな
とおもって書いただけです〜。
>>90 いや、そんなことは思っていませんが……。
なぜ?唐突にそんな話が?
93 :
佐藤勝彦:2001/07/27(金) 19:21 ID:KYoiTRK.
あげます。
デフレーション理論ってないの?(w
数式ができないのになぜか物理を語りまくりだな
The Ekpyrotic Universe!
98 :
ご冗談でしょう?名無しさん:2001/08/04(土) 11:44 ID:CqpMG.7w
フレッド・ホイル卿は今なお
ビッグバンに反対しておられる
まだ生きてるの?>ホイル
1915年生まれだから86歳くらい?
彼のSFは結構好きだったんだが・・・
101 :
ご冗談でしょう?名無しさん:2001/08/11(土) 18:59 ID:GawORPzA
ビッグバンはチョッパリの捏造ニダ!!
なんか量子の多世界論ににてんな
ホイルの死について書いた
朝日新聞の昨日の天声人語いわく
「ビッグバンで時間が生まれたのでその前はない」
そうです
105 :
ええ@@:2001/08/25(土) 15:28 ID:QD0NrDmI
106 :
:2001/08/25(土) 15:37 ID:M7ivN4T2
財の供給より貨幣の供給の方が大きければインフレになります。
宇宙の起源はウリナラニダ!
108 :
たうぜろ:01/10/03 16:15 ID:NP32TDls
インフレーション宇宙がとてつもなく大きいということは確か。
理論的に1兆桁ぐらいの大きさがあってもいい。
つまり直径でいうと1兆光年ではなく1兆桁光年。
僕はその宇宙をいつかバサード・ラム・ジェットで飛んでいきたい。
109 :
ご冗談でしょう?名無しさん:01/10/03 16:54 ID:NRGtfHHM
ハイパーインフレ!
110 :
ご冗談でしょう?名無しさん:01/10/04 09:22 ID:uUSUgIkc
>>94 宇宙が収縮を始めたとき、光速を超えて収縮し始めたとき、あるいはブラックホールの内部構造理論でそう呼べるような理論がありえる。
まだこのスレあったのか。
神はサイコロを振る?氏のタネ本はブルーバックス「世界の論争・ビッグバンは
あったか」かな?
この本だとしたら、この本「オルバースのパラドックス」に触れてなかったのが
えらく不満だったな。宇宙の年齢が有限であるということでオルバースのパラドックス
は解決するという説を紹介するだけで(準)定常宇宙論の弱さがわかりそうなものだが。
オルバースのパラドックスって何ですか?