不確定性原理は間違っていた!

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47ご冗談でしょう?名無しさん
テーマが専門的なので、不確定性原理のおさらいをする。

今から思えば、ハイゼンベルグの不確定性原理(1927)は「古典力学と量子
力学の違い」を強調するための「不明瞭(曖昧)ながらインパクトのある量子
力学を象徴する不等式」であった。と言える。 勿論、不明瞭(曖昧)さを明確
にするべく数学的定式化の試みは当然で、代表的なものとして、
(以下すべて成立条件は省略し不等式だけ書く。参考文献[小澤]を見よ。)
(1)ケナード・ロバートソンの不確定性原理1927σ(A)・σ(B) > [A,B]/2
(2)アーサー・グッドマンの不確定性原理1988σ(M(A))・σ(M(B))> [A,B]
(3)石川・小澤の不確定性原理(1991)   ε(A)・ε(B) >[A,B]/2
等がある。(1)は物理の本で最もポピュラー。また(3)はハイゼンベルグの
提唱(=粒子の位置と運動量の両方を正確に測定することは不可能で、
不可避の誤差が生じること)を数学的に忠実に表現した不等式であると
信じられていて、この意味では最終版である。
しかし、ハイゼンベルグが提唱した不等式の形にこだわる必要はなく、
もっと重要な不等式があるかもしれない。 
小澤は次の「小澤の不確定性原理(2003)」を提案した。
(4) ε(A) ・η(B) + ε(A) ・σ(B) + σ(A) ・η(B) >[A,B]/2
という形の不等式である。 勿論、(1)〜(4)はどれもが正しいのであって、
それぞれが「曖昧なハイゼンベルグの提唱」の科学的側面の一つである。
(1)(と(2))は役に立つ。(3)の歴史的意義は大きい。(4)は形が他と違って
独創的だが、その評価は「(4)がどれほど役に立つか」という今後の研究成果
にかかっている。たとえば、重力波検出等の問題を解決に導けば最高級の
評価を受けることが期待されるし、その可能性も十分ある。
[参考文献]小澤正直:不確定性原理の新展開;数理科学(2005年10月号)