真空中での姿勢制御

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1ご冗談でしょう?名無しさん
もろガンダムネタです、ハイ。AMBAC理論(マニピュレータアームの先端に質量物体を取り付けて
アームを振り回すと、そのトルクが母機に伝わって軸回転を生む、それで宇宙船の姿勢が制御でき
るというガンダム世界の基本設定)はあちこちで現実世界では物理的に成立しないとされており、
自分もトルクはアーム先端の質量物と母機の間で相殺されるのでおかしいかなー等と漠然と理解を
していましたが、最近スキーのビデオを見てジャンプした後に上体を前に折ってフロントフリップ
をしているシーンを見て、いい加減な理解では納得できなくなりました。そのシーンはスローで
撮影されており、離陸する前に体を捻る等してトルクを生んでいるならばまだ分かるのですが、そ
の人は前方に5m近く正面飛びした後おもむろに上体を曲げて前宙返りしているのです。一体AMBAC
は物理的にどうおかしいのか、またその場合このスキーヤーはどういう理屈で動いているのかをこ
の文系男に説明して頂けませんでしょうか。なお当方高校物理はマスターしておりますのである程
度数式など使って頂いても結構です。

後もうひとつ、ジャイロが軸安定を生むのは真空中でも同じですよね。だとすればその軸安定を一
つの固定点とみなして、その軸に力を掛ける事で母体の姿勢を変えられるのではないでしょうか?
勿論母体を自由に制御するには相当高速回転させるか、母体の質量とつりあうぐらいの質量物体を
回さなければいけないのでしょうが、これができれば今のガスを消費するスラスターで姿勢制御す
るより遥かに効率がよいと思うのですが。
2ご冗談でしょう?名無しさん:01/11/10 12:02 ID:???
ねこーねこー
3ご冗談でしょう?名無しさん:01/11/10 13:15 ID:jYig/SxB
AMBACだかなんだか知らないけど、その方式で姿勢を変えることは
可能だよ。モーメントの問題だから、同じ質量でもアームを伸ばして
回したときと縮めて回したときでは本体に加わる反作用の大きさが
違うからね。アームを戻せば本体の向きも元に戻るなどと、安直に
言い切ることはできない。

実際人工衛星の中で、宙に浮いた宇宙飛行士が、腕を伸ばしたり
縮めたりしながら体の向きを変えるという映像を見たことがある人も
多いはず。

ただ、その方式での姿勢制御はえらく効率が悪いな。向きを変えるたびに、
アームを伸ばしたり縮めたりしなくちゃならない。見た目もずいぶん不細工な
動きになるはずだ。

その点ジャイロはいいんじゃないか?ずっと説得力があるように思う。
ガンダム公式設定を変更するよう提案してみたら(笑)?
4ご冗談でしょう?名無しさん:01/11/10 13:15 ID:???
よー、ぴっち、ろーるの3軸でコントロールしたいんだったら、
スラスターでやっちゃった方がお手軽だからじゃない?

ジャイロとかでやろうとすると、コントロールにスラスターよりも
沢山のパラメータ計算しなくちゃいけなさそうだし、めんどくさそう。
5ご冗談でしょう?名無しさん:01/11/10 13:17 ID:jYig/SxB
しかしどっちにしろ重心を移動するような動きは不可能なんだが、アニメを
見てる限りではガンガン重心動いてるよな。あれじゃすぐに推進剤なくなるね。

いっそ、敵の攻撃をよけるときにはボディの一部を反対側に飛ばす(分裂
するイメージ)ようなシステムにしたらどうか、と考えたことはある。もちろん
ケーブルでつないでおいて、必要がなくなったらまた引き戻すわけだ(この間、
互いの共通重心は動かず)。有線のビットやファンネル(よく知ってんじゃん俺)
という感じになるわけだが。
65:01/11/10 13:18 ID:???
どっちにしろ、てのはAMBACでもジャイロでも、ということね。
7ご冗談でしょう?名無しさん:01/11/10 13:34 ID:jYig/SxB
>>4
ただでさえ移動に推進剤を使いまくる必要があるのに、姿勢制御のたびに
スラスター吹かしまくっていたんではあっという間に推進剤が足りなくなる
ってんで、AMBACなんていう設定が出てきたわけだろう。

しかし、なんかこんな話をしてたら、物理的に正しいガンダム(というより、宇宙
戦闘もの)が見たくなってきた。ちゃんとそれぞれのロボット(なり戦闘機なり)
が相応の質量を持っていて、スラスターは加速時だけに使い、等速運動中は
ちゃんと慣性を持って動いているように見えるようなアニメ(CGの方が楽だろうな)。
新鮮だと思うけどねえ。
8何だか?:01/11/10 14:17 ID:p8PQd8GN
 あのう、ジャイロを使った3軸制御はしているはずです。でないと静止衛星
などの燃料はすぐになくなってしまうはずです。ジャイロで吸収できないか、
重心の移動が伴う時のみ、スラスターを使っているはずです。
93:01/11/10 14:21 ID:QyOBmsUx
10ご冗談でしょう?名無しさん:01/11/10 14:30 ID:lcRg7Ka/
ほほー、AMBAC理論はやっぱりおかしくないんですね!でも勿論、ただアームを振り回すだけ
では重心位置はそのままで、ようするにその場でくるくる回るだけですよね。現実にはそれでも
十分使い道があると思いますが、、、スペースシャトルがハッブル望遠鏡のような大質量物を
マニピュレータで扱うときも、やっぱり機体のスラスターでトルクを相殺しているのでしょうか。
と言ってもあの細いアームでは機体が回るほど速くは動かせないでしょうが、小さなトルクでも
打ち消さないと次第に回るでしょうから。

ジャイロでの姿勢制御は自分でもかなりうまいアイデアだと思うんですが、NASAとかが気付かな
い訳はないし、実際採用されてないところを見ると何か問題があるのでしょう。でも何なんでし
ょうかね?任意に制御するのが難しいからでしょうか?今ならコンピュータ制御で何とでもなる
と思うのですが。

現在の窒素ガススラスターは使用するガスの量の限度が大きいと思います。化学燃焼ガスを用い
たスラスターでも同様。限られた推進剤は専ら座標移動に用いた方がいいと思います。その点、
ジャイロ制御なら軸を操作するマニピュレータに電力を供給するだけですから、原子炉でも何で
も搭載すればほぼ無限に姿勢制御が可能でしょう。

>>7
私もそれは見てみたいですが、まずリアル志向にすると音が聞こえず非常につまらないような気が
、、、聞こえる音は機体の駆動音、武器の発射音、被弾音のみ、、、
11ご冗談でしょう?名無しさん:01/11/10 14:36 ID:lcRg7Ka/
>>8
失礼、やっぱり当然のように使用されているんですね。確かに衛星の種類によっては
向きを常に一定にしたりしなければならないので、ガススラスターだけではとても間
に合わないでしょうね。

ハッブル望遠鏡のような、観測対象にあわせて頻繁に姿勢を変える衛星では大型ジャ
イロと大出力マニピュレーターを搭載してそれだけで姿勢制御を行った方が効率的だ
と思いますが、図解でみたハッブルにはあちこちにスラスターが、、、何故?
12ご冗談でしょう?名無しさん:01/11/10 14:45 ID:lcRg7Ka/
http://www.goo.ne.jp/siteres_ct.asp?MT=%BB%D1%C0%AA%C0%A9%B8%E6&POS=PTITLE&DEST=http://spaceboy.nasda.go.jp/Note/Eisei/J/Eis12b_j.html

少し調べて見たのですが、現在の衛星に搭載されているジャイロ安定器というのはジャイロを回転
させることによって衛星の姿勢を一定に保つというもののようですね。私は、このシステムを応用して
能動的姿勢制御に用いることができないか、と思うんです。具体的には、ジャイロの軸をマニピュレー
タで支えて、このマニピュレータを操作することでその反動を利用するわけです。地上で行う場合は
ジャイロの軸を傾けるイメージですが、支持するもののない無重量状態の真空中ではジャイロの軸安定
に対して回転するのは自分自身というわけです。
13ご冗談でしょう?名無しさん:01/11/10 14:54 ID:???
>>12
あーたが、言及したハッブルが姿勢制御に使っているよ。

おっきなタマタマを棒の先端につけてくるくる。
14ご冗談でしょう?名無しさん:01/11/10 14:59 ID:lcRg7Ka/
>>13
すいません、もうちっと調べていたらそのものずばりのサイトを見つけました。

http://hubble.stsci.edu/sci.d.tech/nuts_.and._bolts/spacecraft_systems/pointing/

姿勢を探知するのに用いるコマをジャイロと言うのに対して、能動的に動かすための
コマはリアクションウィールというらしいですね。やっぱり素人の考えは偉大な科学者
にとっくに発明されているんだな、、、鬱
15ご冗談でしょう?名無しさん
ガンダムの設定でジャイロを採用しなかったのは、ボディ内にジャイロの
収まるスペースがないから、という理由かもね。実際もしジャイロを乗せる
なら、コックピットもそっちにくっつけてしまえば、少しは宇宙酔いが軽減
できることになると思うんだけど。