「パンか、パン屋もいいなぁ」
「どこか雇ってくれないかなぁ」
実家がパン屋なのはマジャホだったっけ?
シロツグ 「なぁ、マティ。もし現実が一つの物語だったとして・・・」
マティ 「な、なんだ?」
シロツグ 「いや、そう考えた場合に。」
マティ 「あぁ」
シロツグ 「もしかしたら自分は正義の味方じゃなくて、悪玉なんじゃないかって考えた事ないか?」
マティ 「さあなぁ?ただ・・・ただ周りの奴ら、親とかみんな含めて、そいつらが俺をほんのちょっとでも必要としてくれるからこそ俺はいられるんじゃないかと思ってる。
金物屋だってそうだ。誰かが必要としてるからこそ金物屋でいられるんだ。この世に全く不必要な者なんてないと思ってる。
そんな者はいられるはずがないんだ。そこにいる事自体誰かが必要と認めてる。必要でなくなった途端消されちまうんだ。こう思う。どうだ?」
シロツグ 「んん。わかった。ありがとう。」