その甘い声に誘われるように
桃矢の手がズボン越しに、やさしく小狼の膨らみに滑り込んでいく。
「あっ…」
思わず、声を出す小狼。両足をビクンと震わせる。
「そんなに堅くなるなよ」と桃矢のささやきについ目を見開く小狼に
愛おしむような目でみる桃矢の顔があった。
下半身からくる、なんとももどかしい快感と桃矢の視線から
思わず目線を下に漂わせ、今までに感じたことのない(恥ずかしい…)という
気持ちで一杯になった。
もどかしい下腹部の快感に意識がいってしまい、体から力が抜けていくのを
小狼は感じていた。そして桃矢にもたれかかるような体勢になるのには時間が
かからなかった。初めての肌と肌の触れ合いに、そしてその暖かさに、
小狼は嫌悪感ではなく安堵を感じていた。
その時急に、胸の突起に快感が走った。桃矢が左手で軽く愛撫しだしたのだった。
びっくりした小狼は桃矢の方を見た。
桃矢が、悪戯した子供のように「どうだ?きもちいいだろ?」と聞いてきたので、
「く…くすぐったいよ、や…やめて」と小狼がかすれた声で訴えたが、
桃矢は自分にもたれかかっていた小狼をベッドに横たえ、
右手でズボンの膨らみをやさしく愛撫しながら、今度は口で胸の突起を
愛撫し始めた。全く初めての感覚に小狼は
「あ〜〜あっ」と完全に我を忘れ、下腹部の快感と胸の快感にただ身をゆだねる
だけであった。
10分いや、ホントは2・3分だったのだろうか、
とにかく小狼には長い快楽であったのだが、
急にズボンの上から桃矢の右手がすぅーと流れていき、
小狼の左頭で髪をなで始めた。
下半身はじんじんとなんとも物足りない気持ちで一杯になる。
しかも、ズボンに抑えられてひどく窮屈だった。
どうしていいかわからず、小狼は桃矢のほうを見る。
桃矢も小狼が自分を頼りなげに見ているのは気づいてはいたが、
舌で胸の突起にむしゃぶるだけで、小狼の方へはチラリとも見なかった。
さっきまで下半身にあった快感がなく、ただじんじんともどかしさがある状況に
つい、耐えられなくなり、
「お願いだから、さすって!!」と声に出して桃矢に懇願した。
しかし、桃矢は「駄目だ」と言うだけで、顔も上げない。
「ど…どうして、つらいのに…」と小狼が繰り返すと、
桃矢が顔を上げて「じゃあ、裸になれ」と命令口調でいうのだった。
小狼は顔を真っ赤にしながら、上半身をおこしズボンに手をかけた。
ズボンに目をやると、チャックの部分が膨らんでいてイタイ。
何がどうなっているかわからないまま、ズボンとパンツを一度に脱ぎ落とす。
すると、小狼のペニスが飛び出してきた。
小狼はちょっと驚いたが、とにかくさっきの感覚をもう一度味わいたかったので、
桃矢の待つ、ベッドに再び横たわった。
桃矢は、そんな小狼をいとおしく見つめ、「じゃあ、約束どおりにしてやるよ」と
言うやいなや、小狼のモノを直に触れてきた。
「おっ、割礼しているのか。」と桃矢が驚いたように言っていたが、
小狼には聞こえてはいなかった。
桃矢はやさしく、まるで大切なモノを扱うように触れてきた。
小狼はさっきとは比べようのない快感にのみ集中していた。
ふと気づくと、桃矢は小狼のあちこちにキスしていた。
小狼のモノをさすりながら、肩から乳首、そしてへそへと移動していた。
そして、次の瞬間、小狼の下腹部に今まで以上の快楽の波が押し寄せてきた。