さくらちゃん惨殺日記
1
今日はさくらを連れて散歩に出かけた。
さくらは僕の腕の中で「はにゃ〜ん、はにゃ〜ん」とうれしそうに鳴いている。
公園に着くと芝生の上にさくらを放し、僕は座った。
二月なのにポカポカと暖かい陽気で、さくらは芝生の上を飛んだり跳ねたりして
楽しそうに遊んでいる。
「はにゃん!はにゃん!」
僕と目があったさくらは駆け寄ってくると、膝の上でじゃれだす。
どうやら一緒に遊んでくれと言っているみたいだ。
外に出たのも久しぶりなので、僕はさくらと追いかけっこをして遊んだ。
ちっちゃいくせに、さくらの動きはすばしこくて中々追いつけない。
「さくら〜、待てよぅ。つかまえちゃうぞぉ」
「はにゃ〜ん、はにゃにゃん」
いつも引き篭ってばかりの僕だったけれど、久しぶりに外でさくらと遊び
とても気分が良かった。
(いつまでもさくらと一緒に、こんな時間を過ごせたらいいな)
そんな事を思う暖かい午後だった。
2
だが・・・
突然、公園の植木から大きな影が飛び出した。
野犬だ!!
巨大な犬は牙を剥き出しすると、さくら目掛け突進していく。
突然の出来事にビックリしたのか、さくらはブルブルと震えて動けないでいる。
「は、はにゃ」
さくらは怯えた目で僕に助けを求めいるようだ。
恐らく、今まで生きてきた中で僕はこれほど速く走った事はないだろう。
幸いにして野犬よりも近くに居たため、僕は一足速くさくらの所まで辿り着いた。
しかし、足元に落ちていた石に躓き僕は転んでしまう。
野犬に怯え、僕の助けを待っていたさくらの上に・・・
73 :
妄想 ◆xvfDA2/s :02/02/13 21:54 ID:hU0xODIm
3
「はにゃっ!!」
グシャリとした感覚が胸に伝わる。
慌てて起き上がるとそこには、口から血を吐き、お尻からモツを出して痙攣するさくらが
シャツに張り付いていた。
ド根性のあるカエルと違い、さくらはピクピクと動きながら力無く泣き声をあげる。
「は・・・は、はにゃ」
「うわーーーーーーーーーっ」
思わず声を張り上げてしまった。
「この服、気に入っていたのにぃ!汚れちゃったよぉ!!」
張り付いていたさくらを剥ぎ取って放り投げる。
すると、野犬は瀕死状態のさくらをうまそうに食いだした。
「ハグハグ、コリコリムシャムシャ」
「はにゃ・・・にゃ」
これが僕の聞いたさくらの最後の声だった。
つか、クリーニング代どうしよう。
まあ家に帰ればまだ何匹かさくらがいるから肉屋にでも売って金にするか。
アハハハハ。
-- おわり --