軽急便株式会社

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66天声人語
最初に、そして最大限に故人を侮辱しているのは、社長の笑顔だ。
多くの死傷者を出した事件に誰もがショックを覚え、心を痛めている時に見せつけられた、あの笑顔である。
あの笑顔さえなければ、ここまで爆発的な広がりを見せる社会の怒りを買うことは無かったであろう。

会社の危機管理の運営は、早急に内なる改革を打ち出して事業の社会的容認を得ることが先決であり、ネット社会の言論封殺ではない。
多くの苦情を抱えて来た従来の手法で、この危急存亡の危機を乗り切ることはもはや不可能であり、事態を悪化させるだけである。
社長の笑顔があまりにも多くの事を物語っているのを、社会は見抜いているからだ。

巨大掲示板に投稿する誰もが、多額のローンを抱えた契約ドライバーを路頭に迷わすような事態を望んでいない。
ここまで社会の注目を集める会社存続を賭けた危急存亡の危機は、会社出直しの最大のチャンスでもある。
真に故人の名誉を守りたいのであれば、社会から尊敬の念を持って迎えられる立派な事業を展開することだ。

従来の企業風土そのままに、自社のHPを閉鎖したり掲示板に削除依頼を立てているようでは、その道は程遠い。
和田氏にはしっかりと社会に向き合ってその声に耳を傾け、課せられた社会的責任を全うして頂きたい。
社会は契約ドライバーの笑顔が見られる日を待ち望んでいる。