★ サッポロビール 7発目 ★

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190呑んべぇさん
憧れの東京…親戚も知り合いもいない土地で、僕は俳優になることだけを考えて新たな生活を始めた。貯金も数か月分は用意してきたのだが、
直ぐにアルバイトを探さなくてはならない。
同じ事務所の人がホテルのバイトだったら時給が高いし、美味しい飯も食べれると教えてくれたので、新宿の某ホテルで働くことにした。
一応の生活基盤ができたまでは良かったが、事務所からは仕事どころかオーディションの話もこない。当たり前だが、
東京で見かける同年代の奴らはダサい僕なんかよりよっぽど洗練されていて、
彼らを相手にしてモデルの仕事があるはずがない。でも当時の僕はどうして良いのかも分からず、とりあえず一番にやりたい演劇を学ぼうと考えた。
そんなとき偶然アルバイトで一緒になった、今でも兄貴のように思っている俳優の先輩がいくつか良いところを教えてくれた。
その一つが2011年の運命的な再会に繋がる今のマイコーチが教えていたスクールであった。
それからもう一つ紹介して貰ったのは僕の演劇、いや人生の師匠とも呼べる方のやっているワークショップだった。二つのところで演技を学んで、
芝居の奥深さに引き込まれてゆく。数ヶ月が過ぎ、師匠にファッションコーディネートを手伝ってもらったお陰か、
モデルの仕事もちらほら入ってくるようになる。