異星人防衛機構最高司令部(SHADO)最高司令官 エド・ストレイカー
反UFO運動を出発点に異端的反宇宙人軍人となり、
いまどき仕事のせいで妻に離婚され、現在に至るも反UFO知識人
では続いて、ストレイカー司令官の政見放送です。
SHADO隊員諸君、私がエド・ストレイカーである。
諸君、宇宙人は最悪だ。
ラエリアンだとかアダムスキーだとか、私はそんな事には一切興味が無い。
話し合いして問題が解決するような、もはやそんな甘っちょろい段階にはない。
こんな宇宙人はもう見捨てるしかないんだ、こんな宇宙人はもう滅ぼせ。
私には、建設的な提案なんかひとつも無い。
今はただ、ニュークリアーアンドニュークリアー。UFOを撃墜することだ。
諸君、私は宇宙人を軽蔑している。
人々の平和な暮らしを、私の家庭を、ぶち壊したは宇宙人に他ならないからだ。
正確に言えば、諸君の中の平和的解決派は私の敵だ。
私は諸君の中の武力的解決派に呼びかけている。
武力的解決派の諸君、今こそ団結し立ち上がらなければならない。
奴等宇宙人はやりたい放題だ。
我々地球人がいよいよもいって生きにくい世の中が作られようとしている。
地球人の諸君、交渉で何かが変わると思ったら大間違いだ。
所詮交渉なんか平和団体のお祭りに過ぎない。
我々地球人にとって交渉ほど馬鹿馬鹿しいものはない。
交渉なんてしても、決裂するに決まってるじゃないか。
じゃあどうして司令官をやっているのか。
その話は、長くなるからSIDに問い合わせてくれ。
SIDに問い合わせるには十分な技量がいるから、しっかり勉強しておくように。
私は、この宇宙の、地球人に対する侵略にもう我慢ならない。
地球人の諸君、宇宙人を説得することなど出来ない。
奴等宇宙人は我々地球人の言葉に耳を傾ける事は無い。
奴等宇宙人が侵略する、こんなくだらない状況はもはや打開する以外に無い。
交渉なんていくらやったって無駄だ。
これから進められるだろう様々な交渉は、どうせ全部すべて奴等宇宙人のための交渉じゃないか。
我々地球人はそんなものに期待しないし、勿論協力もしない。
我々地球人はもうこんな宇宙人に何も望まない。
我々地球人に残された選択肢はただ一つ、こんな宇宙人たちはもう滅ぼすことだ。
ぶっちゃけて言えば、もはや全面戦争しかない。
地球人の諸君、これを機会に全面戦争の恐ろしい陰謀を共に進めていこうではないか。
SIDで連絡が取れるから迎撃中でも、終わってからでも構わない。
私に一本電話を入れてくれ。
もちろんSHADOの存在を知らない一般人の諸君や、ESPの諸君でも構わない。
我々地球人には交渉なんかもともとぜんぜん関係ないんだから。
最後に、一応言っておく。
我々がUFOを撃墜したら、奴等はビビる。
私もビビる。
SHADOに悪意の予算を、SHADOにやけっぱちの予算を、じゃなきゃ迎撃なんかするな。
どうせ交渉なんてできないんだよ。
SHADO所属、ストレイカー司令官の政見放送でした。