帰ってきたウルトラマン 第5話

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MATは科特隊のアットホーム的な人間関係とは対局的な人間関係を描きたかったのだろう。

これは見事に初期必殺シリーズにおける殺し屋チームのカラーの変遷に合致する。

カリスマティックなムラマツを中心に参謀格のハヤタがいてフジが花を添える科特隊は旧必殺仕置人の念仏の鉄を中心に、参謀格の中村主水がチームを締め、チームに清涼感を与えるおきんはフジを彷彿させる。

セブンにおけるウルトラ警備隊のダンとアンヌのお互いに相手に抱く恋愛感情・・・ついにダンは自らセブンであることを告白する。
これは暗闇仕留人における自らが殺し屋であることを苦悩し、理想と現実のギャップに思い悩み主水に自分たちの存在とはなんだったのか?と告白して命を落とした糸井貢のストーリーに酷似している。

そして帰マンのMATチームは必殺仕業人のドライな人間関係そのものである。
チームの和を乱す行動の多い郷、ナルシストで仕切りたがる岸田、それに翻弄される南、上野。
仕業人においては、お尋ね者である剣之介をあまりよく思わないやいとや又衛右門との対立関係、チームリーダーでありながらメンツに全く信頼を寄せない主水。
最終回では挙げ句の果てに、殺し屋の掟を破って、果たし合いに出向く主水の描写はギスギスしていたMATチームの雰囲気の象徴、自らの思いのまま、真実追及に突っ走ることが多かった個人主義思想を描いている。

怪獣退治と悪人退治、メーンテーマはお互い似たものだが、この人間関係も特筆すべきテーマであろう。