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どこの誰かは知らないけれど:
物語の基本構造は、モスラ対ゴジラとまったく同一だな。
【外敵の襲来→内部が協力しない(葛藤)→説得→内部が協力して外敵を撃退】
[ 外敵 ] [協力しない者] [説得者]
モスゴジ ゴジラ インファント島住人 星由里子
三大怪獣 キングギドラ ゴジラ/ラドン モスラ
三大怪獣では、この怪獣ドラマに併行してセルジナ公国の政争をからめ物語が重層的になっている。
マルメスら三人の暗殺団がタラップから降りてくる姿はキングギドラの三つの頭を連想させるし、
喧嘩はするが仲の良い進藤兄妹はゴジラ/ラドンと重なるし、小美人がモスラと重なるのは言うまでもないこと。
この人間ドラマと怪獣ドラマを重層的に進めたところが秀逸だ。
また、両ドラマを繋ぐ役目を昭和39年当時爆発的な勢いで普及していたテレビが担っていたというのも、
時代を感じさせる。モスラの登場はテレビ番組を通してだったし、ラドン登場を予言する金星人もテレビを通じて
報道され、暗殺団がサルノ王女が塚本研究所にいることをつきとめたのもテレビの国会中継を通じてだった。