伏見扇太郎

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219この子の名無しのお祝いに
色々と誤った情報が混乱を招いているようでが真実をお話します。
伏見はもうこの世にはおりません。
自らの意思でキッパリとケジメを付けたのです。
平成の御世のことです。
伏見は若い時分華やかな世界におりましたが生来の気弱から良い作品に恵まれず
後半は病魔との闘いなどで「泣かず飛ばず」の状態が続き、実質引導を渡され身を引きました。
その後郷里に戻りご贔屓筋のお世話で飲食関係の商売をしておりましたが
昭和五十年代に酒の上、相手に非があるとは言え刃傷沙汰を引き起こし
法のお裁きを受ける羽目になったのです。
お努めを終えなんとか社会復帰はしましたがこの時は既に伏見の心身は相当病んでおり再起は絶望的でした。
何の因果か一度摂り付いた「疫病神」は追い討ちをかけるように決定的な悲劇を演出しました。
(この事につきましては詳しくは申し上げられません。)
さすがの伏見も己の身の不運と世の儚さを嘆き、「最早、これまで」と悟り
先にお話しましたような結末を迎えた訳です。
信じるか否かにつきましては皆様のご判断に委ねたいと思います。