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この子の名無しのお祝いに:
もの知らずの中学生に「砂の器」という映画のもっていた意味を考えさせるには、こういう例はどうだろうか。
(例1)1990年公開。「愛と血をみつめて」出演:草なぎ剛(マコ)、広末涼子(ミコ)
日本の血友病患者でAIDSに感染した若者の悲劇を描き、彼が将来を奪われた哀しみを謳いあげる映画。
血友病で入院中の大学生マコはふとしたことで、明るい少女ミコと知り合う、文通を続ける彼らだったが、やがて彼の病気はAIDSと判明、風邪からマコは重態におちいる・・・。
血液製剤経由でAIDSに”たまたま”感染した彼の不幸、それは運命なのだ。
(例2)2006年公開。「明日への記憶」出演:樋口可南子(枝美子)、渡辺謙(雅行)
アメリカから輸入したBSE牛の肉を食べてヤコブ病にかかった主婦の悲劇を謳いあげる映画。
平凡ながら幸せな生活をしていた主婦枝美子は、ある日変異型クロツイフェルト・ヤコブ病と診断される。「どうしてアタシなの!」やがて子供たちもヤコブ病と診断され食べたアメリカ牛のせいだとわかる。
しだいに減退する記憶、ついに体も動かず崩壊していく意識の中で必死に子供の幸福を願うのだった・・。
未だ医学的に解明されていないBSE、たくさんの人達の中から感染したのは、それは偶然という運命なのだ。
参考 Wikipediaから
非加熱製剤を使い続けたためにエイズの被害が拡大したとされている。1989年5月に大阪で、10月に東京で後述の製薬会社と非加熱製剤を承認した厚生省に対して損害賠償を求める民事訴訟が提訴され、1996年2月に菅直人厚生大臣が謝罪し、3月に和解が成立した。
参考 厚生労働省HPより
Q:変異型クロイツフェルト・ヤコブ病とはどのような病気ですか?
A:プリオン病の中でも感染性プリオン病のひとつで、牛の海綿状脳症(BSE)との関係が指摘されているものです。英国をはじめとするヨーロッパ諸国を中心に169例が報告されています。