昔の邦画のロケ地を訪問

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90この子の名無しのお祝いに
>黒澤明「天国と地獄」

ラストで犯人の医学生(山崎努)がグラサンかけて彷徨するヒロポン街は横浜黄金町。
街の入り口にある初音飲食街の看板は今でもある。

91この子の名無しのお祝いに:04/11/08 14:36:13 ID:+VHARrzK
黄金町って東京でいう吉原の認識でいいの?
92この子の名無しのお祝いに:04/11/08 15:51:27 ID:WdMuCIT7
>>91
上手く説明出来ないけど、ちょっと違う。
赤線と青線の違いが分かれば理解出来ると思う。
93この子の名無しのお祝いに:04/11/08 18:40:42 ID:+VHARrzK
うーんなんとなく・・・ダイナマイトの線(どっちかを切れば爆発しない)
じゃないんでしょ?あ、知っててしらないふりじゃないんだが。
94この子の名無しのお祝いに:04/11/09 23:41:04 ID:qG6nTA7n
戦後お国が売春を管理する公娼制度が廃止されたが、
事実上戦前からの売春地域は
自由意志による売春という立て前で営業の継続が許可された。
これが赤線でいわば政府公認の売春地域。

青線は戦後引揚者などが繁華街に一杯飲み屋を装って
なしくずし的につくった非公認の売春地域。

吉原は赤線で黄金町は青線。

非公認だけに青線の方がいかがわしく、貧しく、危険であったようだ。
現在でも吉原は個室で2時間2万〜の世界なのに対し、
黄金町は飲み屋の2階で30分ン千円〜。
95この子の名無しのお祝いに:04/11/10 00:30:45 ID:XZ0pfG0Q
>>90
町の入口にある看板は「初黄町特飲街」だよ。
初音町と黄金町の頭文字をとって初黄町。
特殊飲食店街を略して特飲街。

景山民夫の「湘南ラプソディー/神奈川県警猪川警部事件簿」という連作小説の中に、
初黄町が舞台になっているエピソードがある。
「天国と地獄」のような毒々しさは薄いけれど(恐らく景山は取材して書いただけなので土地勘がない)、
>>94さんが言っているようなデータはしっかりしている。
96この子の名無しのお祝いに:04/11/10 02:17:00 ID:VqwATDAg
>>90
ロケ?

セット&オープンセット撮影じゃねーの?
97この子の名無しのお祝いに:04/11/10 08:01:01 ID:paIq41oE
刑事についてきてもらってびくびくしながらロケハンしたって話だし、
まさかロケはしてないでしょ。
98この子の名無しのお祝いに:04/11/10 12:11:14 ID:XZ0pfG0Q
オープン・セットでしょう。
映画公開当時から、地元では「あそこまで‘地獄’じゃない」という批判はあったらしい。
第一、あんなに汚くて暗くては、客がくるはずない(笑)。
確かに怖い場所ではあるし、汚いけれど、色気があってゾクゾクする町だよ。

男を誘う赤い原色ライトがギラギラと灯っていて、それに照らされて国籍不明の女たちが、
悩ましいけだるい声で「おにいさあ〜ん」と呼びかけてくる。
そんな店(どれも間口が二間分くらいで小さい)が、
黄金町駅前から隣の日の出町駅近くまで、ずらーっと並んでいて圧巻。
いまだに「流し」がいて、懐かしの昭和歌謡を歌ってくれたりもする。

いくつもの小さな三国人組織が危ういバランス関係を保ちながら、
共同で「ミカジメ」を担う、という構図が終戦直後以来ずっと続いていて、
終戦直後以来ずっと警察も手を付けられないでいる。
京浜急行の高架線下を不法占拠して開業している状態も終戦直後以来だけど、
京浜急行側も何も手を出せない。

林海象の濱マイク二作目「遥かなる時代の階段を」では、
岡田英二が初黄町のフィクサーを演じていたけれど、
初黄町自体はまったく描かれず、その名前も出てこないという不思議な内容になっていた。
岡田は「川の男」とかって呼ばれていたけれど、その「川」という言葉が初黄町(川沿いにある)
のことを指しているのだと分かるのは地元住民くらいじゃなかったろうか?
99この子の名無しのお祝いに:04/11/10 12:18:17 ID:XZ0pfG0Q
思い出した。
池田敏春監督の「人魚伝説」の中に出てくる、宮下順子が経営するスナック。
(ヒロインの白都真理が売春する)
あれが、いわゆる「青線」の店。
初黄町では、ああいう店が(周辺地域を含めると)百軒くらい並んでいる。
100この子の名無しのお祝いに:04/11/10 16:38:50 ID:d0KIuWvm
だんだん分かってきた、アンタッチャブルの領域ですな。
新宿の歌舞伎町みたいだ、韓国台湾広東など入り混じった
組織が暗躍してるんじゃ、警察も怖いだろう。
101この子の名無しのお祝いに:04/11/10 18:29:00 ID:piy2MBK6
横浜のシークエンスは、伊勢左木町の尾行や、
あの猥雑なチャブ屋も含めて、全部砧でのオープンセットか
スタジオセットのはずです。
もちろん、詳しくロケハンをして、似せて作ってる。
あのチャブ屋も、実際にあった有名な店で、現物より店内は
大きめにセットを組んだとなんかに書いてあった。
102この子の名無しのお祝いに:04/11/10 19:54:39 ID:Qkd5hA5d
出演者の加藤武氏によると、あの横浜界隈のオープンセットでの撮影、
一見暑苦しい感じがしますが、実際は正月明けの一番クソ寒い時期だったそうな。
因みに「七人の侍」も、真冬のオープン撮影があったと聞きました。
103この子の名無しのお祝いに:04/11/11 00:34:44 ID:l4ciN+2e
>>101
猥雑なチャブ屋って、麻薬が取引される場面の根岸屋のこと?
根岸屋は有名な大衆食堂で(もうないけど)、チャブ屋(売春店)じゃない。
あの場面は、実際の店内で撮影された。
キネ旬「世界の映画作家B黒沢明」所載のインタビューで、
黒澤自身が根岸屋ロケのエピソードを語っている。
104この子の名無しのお祝いに:04/11/11 08:23:40 ID:puZtXeAE
>>100
昔は歌舞伎町なんてもんじゃない。
三国人が警察を襲撃してしまうんだぞ。まじだぞ。
カスバ街は本当の治外法権だったんだ。
都会の駅前で混沌としたところがあるのは、
土地の権利関係で闇市時代を引き摺っているから。

大島渚「太陽の墓場」みたいのを、
闇市が残っているところでロケやって欲しかった。